長岡花火「0泊2日」弾丸ツアーで見たバス事情 一大イベントを支える高速道路とツアーバス

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専用の駐車スペースになっているのは、市営陸上競技場の駐車場で、次から次へと貸し切りバスが入ってくる。さまざまなバス会社の車体と日本各地のナンバープレートがやってくる様は、壮観だ。

ここで乗客は降りて、「マス席」「イス席」「スタンド席(陸上競技場内)」など、割り振られた席へと案内される。

しかし、まだ花火のスタートまで3時間近くあり、観覧席付近は炎天下で逃げ場がないので、近くのショッピングモールに避難した。ここも大混雑で座る場所はなかったが……。

花火大会が始まる直前のイス席会場の様子(筆者撮影)

現地で見る「日本一」の花火の迫力

夜7時20分、西の空に夕焼けの残照が消えかかる頃、「慰霊と平和への祈り」を込めた3発の10号花火を合図に、長岡大花火が始まった。

筆者が座ったのは、信濃川の左岸(長岡IC寄り)の河川敷にパイプ椅子が並べられた「イス席」。打ち上げはほぼ真正面の河原からで、仰ぎ見るような角度で花火を「浴びる」状態で観覧できる。

平原綾香が歌う『Jupiter』に連動して打ち上がる、長岡花火の粋「復興祈願花火フェニックス」は、横幅2kmにわたる大仕掛けで、全天が花火で覆われるような錯覚に陥る。ほぼ2時間、間断なく打ち上げられる巨大な夏の夜の華に、周囲の観客も酔いしれる様子が伝わってきた。

空を埋め尽くさんばかりの美しい花火(筆者撮影)

長岡花火は、これまでもNHKなどでほぼ毎年生中継が行われ、筆者も画面を通じて何度も観覧していたが、画面では伝わらない巨大さと腹に響く音の迫力は現地でしか味わえないものであり、100万人もの観客を集める理由がよく分かる。

花火大会が終了したのは、午後9時20分。観客の波にもまれながら10時前には、下車した駐車場で待っていたツアーバスに戻ったものの、周囲の道路の渋滞や東京に着く時間を始発電車の運行に合わせるような調整もあって、バスが駐車場を発車したのは、花火が終わってからほぼ2時間を経過した11時15分。

花火大会の帰りの混雑を示す立て看板が出ていた(筆者撮影)

帰路も長岡南越路スマートICから関越道に乗って、赤城高原SAに午前1時35分に到着。駐車枠は大型トラックとツアーバスで満杯で、なんと売店のレジの行列も絶望的なくらい長かった。

次ページツアー費は2.9万円、バス代は実質2.5万円
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