「人前でほめられたくない新人」をどう伸ばすか? 新たなる「没個性時代」のマネジメント論

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若い男性の肩をたたく中年男性
「目立ちたくない」心理が強い「いい子症候群」のZ世代たち(写真:sasaki106/PIXTA)
「100人のうちの1人でいたい」「テンプレがあればちゃんとできるが、積極性は低い」「理想とする上司像のトップはわかりやすい言葉で説明してくれる」――こうした仕事観をもつというZ世代を伸ばすには、どうしたらいいのか。2023年5月1日に本屋B&Bで開催されたトークイベント「長田麻衣×金間大介『Z世代の頭の中〜仕事・恋愛・SNS』」。片や金沢大学教授として、片やSHIBUYA109 lab.所長として、「若者研究」の最先端を行く両者による「新時代のマネジメント論」を語り合った。

社会に出た「いい子症候群」のZ世代

長田麻衣(以下、長田)たしか2年ほど前、入社3年目のZ世代の部下から『先生、どうか皆の前でほめないで下さい』を激烈に勧められて以来、ずっと金間先生とお話ししてみたいと思っていました。

『先生、どうか皆の前でほめないで下さい』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

金間大介(以下、金間)ありがとうございます。読んでみていかがでした?

長田まず書名が衝撃的で。「この本を私に勧めるって、どういうこと? ほめてほしくないの?」と思ってしまいました(笑)。でも読んでみると、一緒に働いているZ世代の部下たちと姿が重なり合う部分が多かったですね。

SHIBUYA109 lab.の仕事で月に約100人もの10代後半〜20代の子たちと接していて、Z世代の価値観や消費行動にはわりと明るいほうなのですが、研究対象として接するのと、一緒に働くのとではちょっと違う。先生の本を読んで、いろんなモヤモヤが解消されました。

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