「ピエール マルコリーニ」はなぜ買収されたのか ライバルのゴディバ展開する会社の傘下に

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チョコレート
ゴディバ ジャパンの親会社VM2 Holdingsがピエール マルコリーニの全株式を取得。それぞれの意図は何か(写真:ゴディバ ジャパン、ピエール マルコリーニ提供)

あのマルコリーニがゴディバ化してしまうのかーー。チョコレート業界も、チョコレートファンも騒然、となった。4月18日に、ゴディバ ジャパンの親会社VM2 Holdings(以下VM2)が、ピエール マルコリーニを買収したことを発表したからだ。

「ゴディバ」は、日本の高級チョコレートの代名詞ともいえるメジャーな存在。一方、「ピエール マルコリーニ」は、世界的に有名なチョコレート職人、ピエール・マルコリーニが率いる高級チョコレートブランドで、日本で多くのファンを抱える。

同じ高級チョコレート、といってもまったくタイプが違うので、ファンは複雑かもしれない。ピエール マルコリーニが、ゴディバの影響を受けて、似たようなブランドになってしまうのか、という心配もあるだろう。実際はどうなのか。

マルコリーニ以上のブランドはない

まず、今回の買収について、勘違いのないよう確認しておきたい。

「ゴディバがピエール マルコリーニを買収した」のではなく、「ゴディバ ジャパンの親会社が、ピエール マルコリーニグループの全株式を、イギリスのファンド(Neo Investment Partners)などから取得した」ということになる。つまりゴディバとピエール マルコリーニは「親子になったわけでなく、兄弟になった」というイメージだ。

ゴディバ ジャパンのCEOであり、VM2のCEOでもある、ジェローム・シュシャン氏を訪ね、話を聞いた。なぜピエール マルコリーニなのか。

「世界中を探しましたが、ピエール マルコリーニ以上のブランドはありませんでした」とシュシャン氏は強調する。

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