「リスクのある小麦」の輸入を続ける日本の末路 発がん性指摘される農薬を効率重視で直接散布

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

しかも、アメリカで使用量が増えているので、日本人には小麦のグリホサートの摂取限界値を6倍に緩めるよう要請され、日本政府は2017年12月25日に、「クリスマス・プレゼント」と称して緩めてしまったのだ。残念ながら、日本人の命の基準値はアメリカの必要使用量から計算されているのであろうか。

農民連食品分析センターの検査によれば、日本で売られているほとんどの食パンからグリホサートが検出されているが、当然ながら、国産や十勝産と書いてある食パンからは検出されていない。

しょうゆからも検出

また、大豆製品では、Rubio ほかがフィラデルフィアで購入した醤油中のグリホサート分析をし、検査した醤油の36パーセントで定量下限より多いグリホサートが検出された。有機醤油からグリホサートは検出されなかった(渡部和男氏のメモ、2015)。

日本国内の醤油についての検査も不可欠と考えられる。日本人の毛髪検査からの輸入穀物由来とみられるグリホサート検出率も高い(28人中19人に検出、検出率68パーセント)。

世界的にはグリホサートへの消費者の懸念が高まり、規制が強化されるなかで、日本は逆に規制を緩和しているので、日本での儲けに期待が高まることになる。

次ページ遺伝子組み換え食品の「非表示」化も
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事