「無趣味になっていく日本人」の実態と背景事情 消えていく多数の趣味、浮上する3つの趣味

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過去20年間で趣味やスポーツはどんなふうに変化しているでしょうか(写真:Ushico/PIXTA)
「平成」も終わりに近づいてきました。この「平成」はいったいどんな時代だったのか、生活者にどんな変化をもたらしたのか。
博報堂生活総合研究所(生活総研)が行っている長期時系列調査「生活定点」などのデータを用いながらご紹介していきます(首都圏・阪神圏の20~69歳男女約3000名に聴取、調査概要詳細は記事末尾で記載)。

20年間で生活者の趣味はどう変化した?

連載3回目となる今回は「趣味」がテーマです。生活定点では「よくする趣味・スポーツ」について、「海外旅行」や「囲碁・将棋」、「サイクリング」等々、50項目程度の選択肢を提示して聴取しています。今回は、1998年・2008年・2018年のベスト10を比較してみました。過去20年間で趣味やスポーツはどんなふうに変化しているでしょうか。

●ランク上位で安定している項目

「読書」や「映画鑑賞」、「音楽鑑賞」、「ショッピング」、「国内旅行」は、20年間変動はあれども上位をキープ。特に「映画鑑賞」は、2018年に唯一30%を超えた項目でした。『カメラを止めるな!』や『ボヘミアン・ラプソディ』など話題を呼んだ作品も目立つ昨今。著者の周囲には、同じ作品を何度もリピート鑑賞している人もちらほらおり、趣味としての「映画鑑賞」の強さを感じさせます。

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●ランクから外れた/外れそうな項目

スコアを落としてランク圏外になってしまったものは、「園芸・ガーデニング・家庭菜園」と「カラオケ」。「自動車・ドライブ」はスコアを落としつつも、2018年はぎりぎり10位にとどまっています。こちらは、庭のないマンション住まいが増えたり、クルマを持たない人が増えたりという、時代の趨勢が表れているようです。

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