通勤時に「混雑列車」を回避する3つのウラ技 成功のキーワードは種別、行き先、始発駅

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③ 行き先:乗降の多い駅を「避ける」電車を探す

出現パターンは多くないが、電車の行き先が混雑に影響を与えることもある。

1つ目は、西武池袋線から西武有楽町線経由で地下鉄に直通する電車。この先、東京メトロ有楽町線と副都心線に分岐するのだが、混雑は「有楽町線>副都心線」となる傾向がある。有楽町線は乗降客数の多い駅が市ヶ谷、飯田橋、永田町、有楽町、豊洲とあるのに対し、副都心線は新宿三丁目、明治神宮前、渋谷程度しかない。また、池袋駅のホームは副都心線が西側に少し離れていて、他線の乗り換えも考えると池袋で下車する人にとっては有楽町線のほうが便利なことも多々あるので、たとえば副都心線「元町・中華街行き」のほうがすいている可能性が高い。路線の歴史でみても副都心線は開業から10年程度と浅いので、まだまだ通勤に定着していない面もあろう。

京急は羽田空港行きを選べば比較的混雑が少ない(撮影:尾形文繁)

2つ目は、京急本線の上大岡駅での特急および快特だ。上大岡駅からの通勤客は横浜駅、品川駅、その先の都営地下鉄浅草線内各駅が多いと思われる。そのため、品川行き、青砥行き、京成高砂行きといった特急と快特は混雑が激しくなる。一方、羽田空港行きは混雑はするものの、東京都心に向かう客が少ない分、比較的混雑は少ない。行き先を気にしてみるのもアリだと思う。

ちなみに、東急東横線では2013年から東京メトロ副都心線と直通が始まり、それまでほぼ渋谷行きだったものが、和光市、川越市、小手指といった行き先が増えた。しかし、この場合の行き先は多種多様といえど、乗客が渋谷までに集中しているため、混雑にはほぼ差がない。

それでも満員電車に乗らなければいけない場合は

混んでいてもいつもの電車で通勤するというのであれば、車両単位で比較的すいているところを見つけるしかない。東急電鉄が発表している資料によると、朝のラッシュ時に比較的混雑度の低い車両は2号車のようである。

経路検索サービスでも、早い経路や乗り換えに便利な車両位置を調べられるようになり、利用者が、より速い電車、乗り換えしやすい車両を選択できるようになった。

ナビタイムで始めた電車混雑回避ルートは、首都圏で移動する人々の行動をシミュレーションし、電車1本ごと、区間ごとに混雑度を算出している。この混雑度を、ナビタイムの経路検索結果上にアイコン表示したり、さらには混雑を回避する経路を提示することで、利用者はすいている電車を選択できるようになった。それを混雑回避という観点で表示している。

皆さんも、もし朝余裕がある日があれば、駅で電車を何本も見送ってほしい。混んでいる電車が連続してやってくる中で、意外にすいている電車も見つかるかもしれない。それを見ていろいろ考えてみること。それが極意につながることもある。

ナビタイムジャパン・トータルナビ事業開発メンバー
なびたいむじゃぱん とーたるなびじぎょうかいはつめんばー / Navitime Japan

ナビタイムジャパンのコア技術である、徒歩・電車・バス・飛行機・車など複数の交通手段を組み合わせて最適な経路を提供する「トータルナビ」技術の開発メンバー。個人向けアプリ『NAVITIME』『乗換NAVITIME』などの企画・開発・運用を行う。

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