日本KFCは、なぜピザハットを売却したのか 宅配ピザ大手3社のシェアが激変している
あまり話題にはならなかったが5月10日、ケンタッキーフライドチキン(KFC)を運営する日本KFCホールディングスが、傘下の日本ピザハットを投資ファンドに売却すると発表した。
6月12日にエンデバー・ユナイテッド社の投資ファンドに譲渡する予定だ。金額は非公表だが、数億円程度とみられる。エンデバー・ユナイテッド社は、かつて三菱自動車や音響機器のティアックに投資していたフェニックス・キャピタル系列の会社だ。
この10年の累計赤字は30億円超
ピザハットは1958年に米国のカンザス州で生まれた。現在はKFCとともに米ヤム・ブランズ社の主要ブランドの1つになっている。
日本では1970年代にアサヒビールと提携して進出していたこともあったが、1980年代に解消。
現在のスタイルは1991年に日本KFC傘下の宅配ピザとして、営業をスタートしたことにさかのぼる。直近では直営店、フランチャイズ店合わせて全国に370店舗を構えている。
だが、安定した利益を稼ぎ出すKFC事業に比べて、ピザハット事業はアップダウンが激しかった。変則決算や事業セグメントの変更などはあるが、この10年間で黒字化したのは3回に過ぎない。
2017年3月期こそ5期ぶりに黒字となったが、10年間で累計30億円超の赤字を垂れ流している。
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