6月から企業の採用選考活動が解禁となり、採用面接や内定出しが相次いでいる。なお多くが就職活動を続けている2017年卒業予定の学生たちだが、彼らはどんな企業に興味を示しているのだろうか。
東洋経済オンラインでは、就活中の学生を対象にした「就職ブランドランキング調査」の結果を定期的に発表している。これは文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の調査を基にしたもので、調査対象者は、同社の就職サイト「ブンナビ!」に登録している学生だ。
2017年春に大学や大学院を卒業予定の学生を対象にした調査結果は、4月26日に「最新!『就職人気ランキング』ベスト300社」と題して、総合順位300位までの企業を発表している。今回、それに加えて男女別、文理別など属性別に分けたランキングも作成することにした。まずはその中から、対象を男子学生に絞った「就職人気ランキング・男子学生版」のトップ100社を届けする。
調査期間は16年2月10日から4月10日まで。ランキングに「前半」とあるのは、同調査が、年に2回実施しているからだ。憧れやイメージが強く反映される就職活動の「前半」と、企業説明会や面接を経た「後半」とでは、学生の企業へのイメージも異なると考え、それぞれのタイミングで調査を実施している(後半ランキングは毎年8~9月頃に速報を発表する予定)。
なお、ランキング表には参考値として、2017年卒・前半の総合(男女)順位と、2016年卒・前半男子の順位を掲載した。
みずほフィナンシャルグループが躍進
1位はみずほフィナンシャルグループ。昨年の男子ランキングは31位だったが、大きくランクアップ。男子学生の人気が集まったことが初の総合1位の座をつかむ原動力となっている。2000人近い大規模な採用計画に加え、「One MIZUHO」といった企業メッセージがわかりやすかったという声が多く、それが評価につながったと考えられる。2位は野村證券、3位は三菱東京UFJ銀行、4位日本生命保険、5位大和証券グループと金融系企業が続く。
商社は男子学生に人気が高く、昨年も上位に名を連ねていたが、今年は軒並み順位を下げた。昨年1位の三菱商事が12位、昨年2位の丸紅が28位、昨年4位の三井物産が18位となっている。原油安や資源安の影響で巨額の評価損を出し、昨年度には減益や赤字決算となった商社が多かった。そうした報道が調査期間中に出たことも重なったようだ。金融系企業もマイナス金利の影響があるが、採用人数の多さや安定感が優先され、順位を下げる要因とはならなかったと見られる。
ほかの上位を見ると6位全日本空輸(ANA、前年23位)、7位JTBグループ(前年29位)など旅行関連が顔を出す。ANAは国際線に注力した事業展開が評され、JTBもインバウンド事業への需要拡大に期待が集まった結果と思われる。
さらに、男子ランキングが総合順位より大きく順位が上がっているのは、17位JR東日本(総合33位)、42位JR東海(総合71位)、42位東レ(総合77位)、46位三菱重工業(昨年112位)など、鉄道やメーカー系が目立った。
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