英国のEU離脱、トランプ政権の「自国優先」政策、米中貿易摩擦といった世界の政治経済に多大な影響をもたらす事象が次々に起こっています。こうした「リベラル」対「反リベラル」の構図は、日本企業のグローバル戦略の再考を促し、課題はどこにあるのか、ヒト・モノ・カネの流れにどのような変化をもたらすのかといった問いを投げかけています。
また、ビジネス環境に目を向けると、デジタル経済の進展に伴うバリューチェーンの多様化・高度化、複雑化が進み、新規参入、異業種参入によるゲームチェンジやビジネスモデルの転換を迫られており、競争の激化は必至となっています。
しかしながら、「デジタル化はまだ先の話」「そもそも今何が起ころうとしているのかよくわからない」「取引先も安定しているので大丈夫」と危機感から目をそらしている経営者も少なくありません。
事実、経済産業省が発表した「2025年の崖」によれば、このままデジタル化を先送りすることで経営リスクが高まり、大きな経済損失が出ることも指摘されており、環境変化への対応も急務となっております。
そこで本カンファレンスでは、2020年のビジネス環境の変化を「ヒト、モノ、カネ、そしてデジタル」視点からひも解き、ビジネス基盤の構築の必要性、新たな価値創造に向けチャレンジをされている企業様にご登壇をいただき、デジタルファースト時代の競争戦略について皆様と考察をできればと存じます。
日 時 | 2月19日(水)13:30~17:00(13:00 受付開始) |
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会 場 | 丸ビルホール&カンファレンス 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸ビル(地図) |
定 員 | 200名 |
参加費 | 無料(事前登録制) |
対 象 |
経営者、経営幹部、経営企画部門、デジタル部門、新規事業部門、財務部門などの部門長 |
DXは、単に今の会社のやり方をデジタルに変更するだけではなく、価値を実現するために仕組みを変革することである。このためには、全体を俯瞰して、多様なステークホルダと共にデザインすることが必要である。本講演では、会社の枠に留まらず、社会変革すら可能とする仕組みをデザインするための「DX時代のアーキテクチャ」というアプローチを紹介する。
慶應義塾大学大学院
システムデザイン・マネジメント研究科 教授
白坂 成功 氏
東京大学大学院修士課程修了(航空宇宙工学)、慶應義塾大学後期博士課程修了(システムエンジニアリング学)。大学院修了後、三菱電機にて15年間、宇宙開発に従事。「こうのとり」などの開発に参画。技術・社会融合システムのイノベーション創出方法論などの研究に取り組む。2008年4月より慶應義塾大学大学院SDM研究科非常勤准教授。2010年より同准教授、2017年より同教授。2015年12月〜2019年3月まで内閣府革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)のプログラムマネージャーとしてオンデマンド型小型合成開口レーダ(SAR)衛星を開発。
166年受け継がれてきたIHIグループのものづくり技術のDNAは、現在、「社会インフラの多様化」「高度情報化の加速」「世界経済の複雑化」という大きな流れの中で、価値の多様化への対応が重要となってきています。課題解決型の総合重工業として取り組んでいるDXと人材についてご紹介します。
株式会社IHI
取締役 常務執行役員 高度情報マネジメント統括本部長
情報マネジメント関連事項担当
水本 伸子 氏
石川島播磨重工業(現IHI)技術研究所に入社し、大気乱流拡散の研究に従事。研究管理、技術研修所などを経て2004年に本社部門に異動。TX準備室長(本社移転PJ)、経営企画部新事業企画グループ部長、人事部採用グループ部長、CSR推進部長、グループ業務統括室長(執行役員)、調達企画本部長(常務執行役員)を経て、2018年より現職、高度情報マネジメント統括本部長(取締役常務執行役員)としてDXを推進。
15:10-15:25 ▶ 休憩
横河電機において、弊社中期計画(TF2020)に則り、既存事業の変革に向けたDX(External DX)と社内生産性向上に向けたDX(Internal DX)を同時に進めている所です。当講演ではそれらDXに関する取組状況に関してご説明させて頂きます。
横河電機株式会社
執行役員(CIO)、 デジタル戦略本部長
舩生 幸宏 氏
1990年に大学卒業後、(株)NTTデータに入社し、大手金融機関向け情報系システムの開発、プロジェクトマネジメント、インフォメーションモデリング、ITコンサルティング等に従事。2000年にソフトバンクファイナンス(株)(現SBIホールディングス(株))に移り、インターネット金融サービス企画開発、IT子会社のCIOを歴任。2003年にソニー(株)に移り、ITのグローバル最適化を目指し、グローバルITガバナンス構築、グローバルITトランスフォーメションを推進。2009年から2013年までシンガポール赴任。2018年3月に横河電機(株)に移り、執行役員(CIO)兼 デジタル戦略本部長に就任。現在に至る。2019年4月からデジタルエンタープライズ事業本部 DXプラットフォームセンター長を兼務し、お客様向けDXサービスの企画開発を担当。
21世紀に入って20年、「ヒト×デジタル」の合わせ技で生産性を伸ばし続ける海外勢に対し、「ヒトの力、社員の現場力」だけで対抗し続けてきた日本式経営ですが、現場の努力にも限界が来ているのではないでしょうか。「日本企業がDXを成功させるための3つの勘所」について、国内外の事例を交えて解説します。
SAPジャパン株式会社
インダストリーバリューエンジニアリング統括本部
IoT/IR4 ディレクター
村田 聡一郎 氏
外資系IT企業、本社駐在、ITスタートアップを経て、2011年SAPジャパン入社。SAP HANA、クラウド、IoTなどを利活用した顧客およびパートナーとの共同イノベーション事業開発に関わる。海外事例にも精通し、講演・執筆など多数。SAP IoT研究会主宰。米国ライス大学にてMBA取得。
書籍「Why Digital Matters? ~“なぜ”デジタルなのか」監修(プレジデント社 2018)。経済産業省 DX見える化指標WG委員(2018年度)、DX実践手引書WG委員(2019年度)。
東洋経済新報社 セミナー事務局
corporate@toyokeizai.co.jp
(土日・祝日を除く 10:00~18:00)