2019/08/05AD

これまでに数々の革新的なロボットを製作してきたロボットクリエーター・高橋智隆氏。代表作にはロボット電話「ロボホン」、ロボット宇宙飛行士「キロボ」、グランドキャニオンを登頂した乾電池ロボット「エボルタ」などがある。そんな高橋氏が日々生み出す独創的なアイデアは、「寝ること」と深く関係しているという。

数十分の睡眠を1日に5回取ることも 数十分の睡眠を1日に5回取ることも

 「ロボットクリエーターって、サラサラとデザイン画を描くだけで、泥くさい製作作業はしないんでしょ?」とよく言われます。でも実際は材料をガリガリ削ったり、はんだ付けしたり、塗装したりというプリミティブな作業もすべて自分でやっています。だから、気づくと手に接着剤や塗料が付いたままということもしばしば。実際に手を動かして試行錯誤しながら物を作っているんです。

 ロボット開発には期限があるので、工房にこもりっきりで24時間ぶっ通しで製作し続けることもあります。人一倍仕事もしますが、インスピレーションをもとに面白いことを生み出す仕事ですので、人一倍遊んで多くのインプットを得るようにしています。とくに「車」「船」「釣り」「格闘技」などが大好きですが、とある取材の時、座右の銘として「布団LOVE」と書いたほど「寝ること」も好きです。

 急ぎの仕事がなければ、夜12時ごろに寝て、8時ごろに起きますが、昼寝もよくします。例えば、講演などで海外出張に行ったときなどは、空いている時間に散策に出かけては宿に帰って寝るというのを繰り返し、10分~1時間ほどの睡眠を1日に5回取ることもあります。「活動的だけど、よく寝る」という毎日。

 

ロボットクリエーター高橋智隆

京都大学工学部卒業。2003年、京都大学内入居ベンチャー第1号となるロボ・ガレージ創業。代表作に「キロボ」「エボルタ」「ロビ」「ロボホン」がある。ロボ・ガレージ代表取締役社長、東京大学先端科学技術研究センター特任准教授、ヒューマンアカデミーロボット教室顧問

独創的アイデアは「寝る間際」に生まれる 独創的アイデアは「寝る間際」に生まれる

 これは今に始まったことではなく、昔から寝るのが好きなんです。私は文系の大学を卒業した後、1年間予備校に通って京都大学工学部に入り直したのですが、実はその時の受験勉強も、ずっとベッドで寝そべりながら行いました。

 数学の難問を解いていて行き詰まったら、そのまま突っ伏して寝てしまう。ウトウトしているうちに、「これなら解けるかも」というアイデアがふと浮かび、試してみると本当に解けたりする。解けないときはもう一度寝る、なんてことをよくしていました。

 寝る時にいいアイデアが浮かぶというのは、ノーベル賞受賞者もよくおっしゃることですよね。意識がはっきりしている時は「こうあるべきだ」という固定概念があるので、なかなか柔軟には発想できない。対して、眠りかけている時はそうした制限が外れて、物事がごちゃ混ぜになり、普段は結び付かないもの同士が結び付く。それによってクリエーティブなアイデアが生まれるんでしょうね。

 だから今でも私は、「行き詰まったら、いったん寝る」。実際、行き詰まりを打開するようなアイデアを思いつくのは、たいてい寝る間際か寝起きの時や、シャワーを浴びている時、トイレにいる時が多いです。枕元にロボットの部品を置いて、寝そべりながら部品を手に取ってああでもないこうでもないと考える。そのうち寝てしまい、起きたら部品を持ったままということもあります。あとは、思いついたアイデアは一晩寝かすこと。作業を始める前に、本当に最良のアイデアなのか吟味します。

 

高橋氏が普及を目指すロボット化したスマホ「RoBoHoN(ロボホン)」

 

高橋氏が普及を目指すロボット化したスマホ「RoBoHoN(ロボホン)」

5年以内に「ロボットスマホ」を普及させたい 5年以内に「ロボットスマホ」を普及させたい

 こんな自分にとって「寝ること」は仕事のすぐ傍らにあるものなので、睡眠環境はとても重要だと思っています。そんな中ベッドのマットレスに求めるのが、柔らかめであることと、蒸れて暑くならないこと。その点、いま愛用している[エアーSX]マットレスは柔らかく、表面に多数の凹凸が付いているおかげで蒸れにくい、2つの条件をきちんと満たしています。

 私の夢は、“ロボット化したスマホ”を世に普及させること。今のスマホは、音声認識に大きな弱点があると考えています。ただの四角い箱だから、音声認識が有効に活用されないのだと。それをロボット化して擬人化すれば、端末自体に人格を感じて自然に話しかけられるようになるはずです。そんなロボットスマホに「そろそろ寝る時間だよ」なんて言われても、「こいつがそう言うなら」と素直に受け入れてしまうかも。きっとスマホの未来系はロボットなのです。

 未来を本当に変える物事ほど、始まりは冗談みたいな思いつきだと思うんです。こんなのありえないよね、バカバカしいよねっていう。でも、ちょっと見方を変えたり、何かと結び付けたりすることで、突然「あれ、これアリなんちゃうか?」と具現化の道筋が見えたりする。そんなふうに、“ありえない思いつき”の先にこそイノベーションがあると思うんです。

AiR SX

「いったん寝る」ことで、行き詰まりを打開するアイデアを発想するという高橋さんが愛用する[エアーSX]マットレスは「体圧分散」と「寝姿勢保持」の機能を高めることで、睡眠の質を追求したマットレスだ。質のいい睡眠でパフォーマンスをたたき出したいビジネスパーソンへ

[エアーSX]マットレス
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