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独メルクグループは創業350年以上という、長い歴史を有する医薬・化学の大手企業だ。メルクバイオファーマは、そのバイオ医薬品事業部門の日本法人で、がん、腫瘍免疫、不妊治療領域にフォーカスするスペシャリティ・ファーマである。今年4月1日には、旧メルクセローノから社名を変更した。そこにはどのような思いが込められているのか。メルクバイオファーマのアレキサンダー・デ・モラルト社長に聞いた。

制作・東洋経済企画広告制作チーム
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創業以来350年にわたり
イノベーションし続ける企業

創業者/フリードリッヒ・ヤコブ・メルク氏

創業者
フリードリッヒ・ヤコブ・メルク

 メルクは、ドイツのダルムシュタットに本拠地を置く長い歴史を有する医薬・化学企業である。世界66カ国に約5万2000人の従業員を擁し、2018年12月期の売上高は148億ユーロ(約1兆8,400億円)に上る。

 名実ともにサイエンスとテクノロジーのグローバル企業へと成長しているメルクだが、そのルーツをたどれば、創業者のフリードリッヒ・ヤコブ・メルクが1668年に経営権を取得した「天使薬局」にさかのぼる。以来350年余り、現在は製品の幅も広がり、がんや多発性硬化症のためのバイオ医薬品などのヘルスケアから、科学研究と生産に関する最先端システムのライフサイエンス、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料などのパフォーマンスマテリアルズなどの多様な製品を提供している。

 「企業の寿命は30年」といった説もある中で、350余年の間、永続してきたことは注目に値する。

 「メルクのテクノロジーと科学の進歩において鍵となるのは、好奇心、サイエンスへのあくなき探求心と企業家精神です。それはメルクが1668年の創業以来、成長を続けてきた理由にほかなりません」と話すのは、メルクバイオファーマ社長のアレキサンダー・デ・モラルト氏だ。同社はメルクのヘルスケア・ビジネスの日本法人である。

 デ・モラルト氏が語るように、メルクの歴史はそのままイノベーションの歴史といってもいいだろう。1660年代といえば、日本はまだ江戸時代初期。欧州でも処方箋は確立されておらず、薬剤師が経験と勘で薬の調合を行っていた。

 18世紀のメルク・ファミリーは調剤薬局を経営する一方で、研究開発にも力を入れた。中でも1794年に生まれたエマニュエル・メルクは、複数の大学で天然植物材料の化学研究を行い、天使薬局の研究室では、植物に含まれる活性物質アルカロイドの単離(※)に成功した。1827年に「薬学・化学新見本集」を発行したことは、メルクが調剤薬局から研究型企業へと発展する一大転換点といえるだろう。見本集の発行には、アルカロイドやモルヒネを含むこの見本集により化学者や医師、薬剤師が知識を深め、それらの物質を安価に検査・分析できるように、というメルクの願いがあった。

(※)様々なものが混合している状態にあるものから、その中の特定の要素のみを取り出すこと

 以後、メルクは従業員を増やし、製品分野を拡大しながら、世界に活躍の場を広げた。その過程では2度の世界大戦の影響も受けた。とくに第2次世界大戦では、ドイツ国内の工場の大半が空襲により焼失するといった危機にも直面したが、その困難を乗り越え、国際的な企業グループへと成長したのである。

「ひとつのメルク」を標榜し、
メルクバイオファーマへ

メルクバイオファーマ 代表取締役社長 アレキサンダー・デ・モラルト

メルクバイオファーマ
代表取締役社長
アレキサンダー・デ・モラルト

 メルクのヘルスケア・ビジネスの日本法人である旧メルクセローノは2007年10月、メルクが同社の医療用医薬品部門とスイスのバイオ医薬企業セローノ社を統合したことにより発足した。以来、がん、腫瘍免疫および不妊治療領域を重点領域に、革新的なヘルスケア・ソリューションを日本で提供している。

 そして2019年4月1日、日本法人の社名を、これまでのメルクセローノからメルクバイオファーマへ変更した。デ・モラルト氏はその狙いについて次のように語る。

 「メルクでは、“One Merck 『ひとつのメルク』”を標榜するグローバルのブランド戦略を推進しています。私たちはドイツ・ダルムシュタットに本拠を置くメルクであり、オリジナル・メルクです。メルクバイオファーマは、日本におけるメルクのヘルスケア部門を代表しており、メルク・グローバルのコーポレート・ブランド戦略に沿ってブランド展開をしています」

 デ・モラルト氏は次のように続ける。

 「新しい社名である『メルクバイオファーマ株式会社』の『バイオファーマ』は、日本の患者さんに対する当社のコミットメントを表しています。フォーカスしている領域としては、がん、腫瘍免疫、不妊治療です。メルクバイオファーマは、生命の誕生、QOLの向上、命をつなぐサポートに尽力しています。当社が目指すのは、アンメット・メディカル・ニーズの高い特定の専門領域において、患者さんに革新的なソリューションをお届けすることです」

 その点が、グローバルだけでなく日本においても、スペシャリティ・ファーマとして認知されている強さの所以だろう。また、同社のユニークな点は、未だ満たされていない医療ニーズが多い特定の専門領域における患者さんに、革新的な医薬品を届けるのみにとどまらないところだ。

 例えば、妊活サポートを目的とする「YELLOW SPHERE PROJECT」などもその取り組みのひとつだ。

 不妊治療の際には、公的制度や医療保険などの経済サポート、仕事との両立サポートなどが必要とされることもある。日本の出生率向上とファミリーフレンドリーな社会の実現に向け、同社ではプロジェクトを通じて、働く女性や企業などに対する啓発活動を推進している。妊娠を希望してもなかなかかなわないという社会課題に対して、確かな製品を届けることにとどまらず、 より多くの人に正しい情報を伝え、サポートの輪を広げ、人々が充実して暮らせる未来をつくることへの貢献を目指しているのだ。

新しい命を宿す為の努力を、皆が応援する社会へ

イノベーションを生み出し続ける
環境こそ、未来への投資

 よりよい未来を実現するために、メルクバイオファーマが目指すものとは何か。

 「日本の死亡原因(※2)の第一位はがんで、現在よりもさらに高齢化が進めば、がんに関する課題はより深刻になるでしょう。また、少子化も喫緊の課題になっています。その課題解決に向け当社は、がん、腫瘍免疫および不妊治療のスペシャリティ・ファーマとしてのポジショニングを強固なものにし、患者さんや医療関係者に貢献していくことを目指しています。350年におよぶ長い歴史からメルクが学び、重要な成功要因と考えることのひとつは、前進を遂げるために、常に現状を打破し、自己を改革する能力といえます。今日、こうした精神は深くメルクバイオファーマのカルチャーに根付き、まさに未来を描こうと私たちが励んでいることです」

(※2)厚生労働省2017年人口動態統計(確定数)

 こうした点を反映し、イノベーションを生み出し続けるために、デ・モラルト氏が重視するのが、人材および一人ひとりの能力を発揮できる環境作りだ。

 「メルクにはグローバル・バリューとコンピテンシーに加えて、望ましい企業文化と、働く環境を形作る重要な要素として、Curiosity(好奇心)、Diversity(多様性)、Entrepreneurship(企業家精神)という3つの考え方があります。“Curiosity(好奇心)”は、私たちに常に現状に挑戦し、革新的なアイデアを探索するよう促してくれます。“Diversity(多様性)”も、この好奇心に関する概念を後押ししてくれます。異なる年齢、性、さまざまな信条、背景、専門知識を持つ人々によってチームが構成されるよう配慮することで、個性的なものの見方やアイデアを生み出しやすい環境がおのずと形成され、それらを共有することで独自性に富んだよりよい考え方が生み出されます。そして3つ目の“Entrepreneurship(企業家精神)”ですが、競争に勝ち抜くには社員同士が共働しあうことが基本となります。各自の担当や役職に関わらず、誰もが部署の垣根を超えて、自ら進んで『腕まくり』をしなければなりません。私たち一人ひとりが“Entrepreneurship(企業家精神)”を持つことが、成功の鍵であり、このような環境があってこそ、私たちは革新的な会社として成長できるのです」

 メルクのヘルスケア・ビジネスの日本法人が発足してからまだ10年余りだが、その精神は創業以来350年以上たった今も受け継がれている。

 「これからも、サイエンスへのあくなき探求心と“Entrepreneurship(企業家精神)、そして人類の進歩に対する“Curiosity(好奇心)”を常に持ち、日本と世界の医療の発展に貢献してまいります」 とデ・モラルト氏は力を込める。次はどのようなイノベーションを起こすのか、同社の取り組みにさらに期待がかかる。

■コーポレート動画:「We create TIME -私たちが創っているのは、かけがえのない時間-」

目の前の薬だけに向き合うのではなく、薬の先にある「人々の暮らしをより良くすること」を目指すというメッセージがこめられている。

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