企画趣旨
グローバル財務・経営管理における失敗の本質とは何か。日本では2000年に連結決算制度が本格的に導入され、その後、グローバル化の進展、海外企業の買収など連結企業グループ全体での経営効率化を目指すことが不可欠となってきました。しかしながら、日本企業における財務部門は相変わらず資金繰り、予算管理、経費削減などの業務にとどまり、資金管理、税務管理、為替管理などを一元的にコントロールし、財務における「流動スク」「為替リスク」金利リスク「規制対応」「内部統制」「事業継続」などのキャッシュマネジメント全体を俯瞰した戦略的な財務・経営管理への取り組みは遅れているといえます。こうした中、先進的な欧米企業は、グループ企業の資金の集中化、手数料の削減、有利子負債の圧縮、業務効率化によるコスト削減、人材の活用、本社主導のグローバルグループ資金管理などの徹底により競争優位性を獲得しています。
本フォーラムでは、日本企業がグローバルレベルで勝ち残るために必要なファイナンスマネジメントに焦点を当て、これまで繰り返されてきた、失敗の本質を見つめなおすとともに、CFOの意識改革、財務部門と他部門との連携、人材育成、グローバルキャッシュマネジメントシステムの構築による資金の見える化の必要性について、専門家の方々とともに考察検証してまいります。
開催概要
プログラム

拙著『戦略不全の論理』を刊行してから10年が経過しましたが、日本企業の多くは相も変わらず慢性的な低収益に喘いでいます。講演では、絡み合った問題を解きほぐし、どこに手をつけるべきかを明らかにします。

経営学研究科 教授 三品 和広氏
1982年一橋大学商学部卒業。
84年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了後89年ハーバード大学文理大学院企業経済学博士課程修了。89年ハーバード大学ビジネススクール助教授、北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科助教授等を経て、現在、神戸大学大学院経営学研究科教授。


マネージング・ディレクター 栗原 宏氏
1979年ソニー(株)に入社、約30年間財務関連業務に従事。 その間、欧州における為替資金管理の統括、グローバル財務オペレーション(為替管理、キャッシュマネジメント等)を集中管理するロンドンの金融子会社の設立等に携わり、同社の社長、2006年以降は本社・財務部門責任者としてVP財務部門長等を歴任。 2014年6月より現職。

ファイナンス統括室 財務部 財務グループ シニアスタッフ 井上 隆敬氏

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