浸透したテクノロジーが高度にデバイスと連携し、私たちの生活を豊かにする。この当たり前の物言いに、実態はついてきているのだろうか。ここ数年のトレンドであるIoTは、手元のスマートフォンをフックにいくつかの恩恵を享受できている感も無くはない。しかしこのトレンドは生活を一変させるほどのパワーがあるはずではないのか。
私たちが社会が変わったと実感できていないのは、テクノロジー自体ではなく、テクノロジーの結果起きる「体験」の変化を受けていないからである。我々が受ける「体験」が、既存の感覚や納得感を超越した時にはじめて、次のステージを実感するといえる。実は、今、そうした取り組みがより具体的になりつつある。その事実を紹介しよう。「体験」を実感できるIoT、その実現前夜である。
制作・東洋経済企画広告制作チーム
これまで私たちは個別の製品やサービスからそれぞれ体験を享受してきた。一方で、IoTによって「つながる」ことで感じる利便性は、それらがつながり・関連することで実感を増し恩恵を享受できる。つながった先に新しい体験を提供しているサービスとして、例えば住宅関連サービス、最近注目が集まるクルマ、そして基盤である都市。これらライフスタイルに関するサービスでは、従来よりも多様化した人の活動範囲や思考の広がりもあって新たな体験を提供できつつある。つい数年前まではクルマはクルマでしかなかったのだ。
いま進む、最新のIoT事情を、5つのジャンルを例に紹介する。
コネクテッドホームというキーワードは今では当たり前のように使われつつある。多くの家電が新次元の利便性としてネットとつながることに重きを置く。しかし、それらの多くはスタンドアローンであり、また「本当に便利なのか」と思うものもある。
では何が欠けているのか?そして最新のコネクテッドホームは?
ドローンが多くのビジネスの可能性を引き出す「期待」を持っているのは明らかだ。実用化の急先鋒としてすでに活躍している農業の世界では、さらに大規模なエリアと、高い精度を可能としている現実がある。そこにはただ何台も飛ばすだけではない技術的な側面と、分析から活用までの一歩進んだIoTが構築されていなければならない。
急速な注目をあびる「つながるクルマ」。通信機能を実装したクルマはもはやデバイスと言っていいだろう。双方向の情報交換と吸い上げられた情報の分析が、「相棒」との付き合い方を変えるだろう。A地点からB地点を快適に移動することをグランツーリズムというが、それだけではないカーライフがすでに動き始めている。
会津若松市がスマートシティへ変貌の過程にあることをご存知だろうか。市を挙げて取り組む施策は、同様にスマートシティを掲げるオランダのアムステルダムとの協力関係や、民間との協業、そして市民の理解とがかみ合い具体的な進捗を見せている。生活の土台である都市がスマート化していくことは、IoTの基礎となるのだ。
市民の最新の健康状態を記録した電子カルテが整備され、政府主導でその運用が始まっている国がある。国民皆保険の日本ですら未達の仕組みが実現できた背景と、そのバックグラウンドが稼働する仕組みとは。世界的な健康思考の割に減らない保険料や税の投下。ギャップはこれで解消可能なのか。
従来の自社がカバーする範囲をIoTによって変革するだけでは、より複雑さを増す利用者の要求に応えることはできない。では何が必要なのか。ビジネスモデルを変えるほどの着想の転換が必要である。自社の強みを捨てるのではなく、である。
「つながる」ということは、共通するツールが必要だ。IoTも、M2Mも、重要なのは計測するセンサー技術と、分析するバックグラウンド、そしてその鍵がスマートフォン=Mobileである。
これら上記の事例は、未来話ではなく今現実に動いている事例である。実はこれらのサービスは、共通のプラットフォーム上で実装・稼働されている。「土台」が共通であるということだ。実効性をともなうIoTは、むしろそうでなくてはならない。なぜならIoTはそれぞれがクロスし合い、関連し合っているからだ。各個が個別に稼働するソリューションはすでにある。しかし関連性は構築できない状況は、掛け声だけのIoTの実態と言えるだろう。
アクセンチュアは、そのプラットフォームを武器に、いままで紹介した事業に深く食い込んでいる。 プラットフォーム上に存在する利用可能な個別のソリューションは40を超え、接続できるデバイスは900種を超えるそうだ。
これらのソリューションは、同社ならではのグローバルサイズの知見を共有し、それを具体的な事案に落とし込んでいる。40ものソリューションを活用できるプラットフォームでサービスを即座に立ちあげることができ、且つそれらは同社の知見により十分にアナライズされたものなのである。IoTはまだまだ確立されていないサービスであるからこそ、事業リスクを抑えつつ他社に先駆けて参入するスピードが求められる。同社はIoTプラットフォームとアナライズされたソリューションを即座に提供することで、クライアントのスピード重視とリスク低減という一見二律背反する難しいニーズを満たすことができるのである。
いま、アクセンチュアは、日本を代表する様々なグローバル企業と実効性あるIoTプロジェクトを進めている。コンサルティング会社と世界的技術を誇る企業が協業する意味は、時代によって複雑さを増すテクノロジーと人との関係を、“進化する顧客体験”ととらえ、互いの強みを掛け合わせることにある。
具体的な成功事例がニュースとしてお目見えする日も近いことだろう。
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センサーやモバイルデバイスの普及により、モノが横断的に繋がる世界“IoT”が実現されつつある。この世界ではデバイスが横断的に繋がれたサービスを「新たな体験」へと昇華させていくことが重要になってくる。顧客の視点から顧客が求める体験を知り、サービスを再構成し、その中に自社のデバイスを組み込む、そんな発想の転換が求められている。
グローバル・カンパニーである、我々のクライアントが、アクセンチュアと連携する意義はここにある。もともと長らく日本のハイテク企業はデバイス自体の高い付加価値で世界をリードしてきた。このハードウェアの強みを活かしつつ、顧客視点のサービスに昇華させるかがクライアント、及び我々コンサルタントに求められるチャレンジである。
アクセンチュアは、データサイエンティストがデバイスからの膨大なデータから顧客の求める体験を特定し、デザイナーが実際のサービスに設計、エンジニアがアプリケーションやプラットフォームを提供することでタイムリーなサービスデリバリーを実現するといった、クライアントのIoTの導入を支援できる。ただ、IoTの世界では、未だ成功の方程式はなく、クライアントの強みを活かし顧客視点のサービスを生み出すためには、クライアントをよく知り・クライアントの顧客を深く理解するといった、クライアントに寄り添い、本当の意味でパートナーとしてのコンサルタントスキルがこれまで以上に求められる。我々は常に、そのような高い要求に応えられる集団であり続けたいと考えている。
アクセンチュア株式会社 通信・メディア・ハイテク本部