Agility with MarkLogic
アジリティの実現には次世代データベース
使いたいデータをすぐ
活用できる環境がカギ
いまや企業にとって、ビジネスアジリティ(変化に対応する敏捷性)は、かつてないほど重要な意味を持つ。テクノロジーにおいても、クラウドやIoT、AIといった新技術は敏捷性を得意とする。しかし、データベースを考えるとどうだろうか。IoTやAIを使うにも大量のデータが必要とされるにもかかわらず、従来型のデータベースでは素早い対応が行えない。ここに解決策を投じるのがNTTデータ + MarkLogicによる次世代データベースの提案だ。
制作・東洋経済企画広告制作チーム
従来のデータベースは
アジリティの足かせに
NTTデータ
第四金融事業本部 企画部
事業開拓推進室 室長
瀬戸 篤志氏
「今の時代、お客様はトライ&エラーで、仮説の段階から実際のフィールドで試しながら、ビジネスを成長させていこうとされています。IoTやAIといった新たなテクノロジーを活用していきたいというご要望もあります。しかし、そこで足かせとなりかねないのがデータベースです」と語るのはNTTデータ 第四金融事業本部 企画部の瀬戸篤志室長だ。
従来のリレーショナルデータベースの仕組みは、非常にパワフルだった一方で、一つひとつさまざまな関連性を定義づけ事前に格納する必要があった。
NTTデータ 第四金融事業本部 企画部の白水 淳課長代理も次のように、従来データベースの課題を説明する。「AIやIoTを活用するとなればデータ量も膨大に上ります。他のシステムと連携することも多く、他者が作成したAPI情報の項目を調べてデータの定義づけをするというのは、現実的ではなくなりました」。
そこでアジリティが求められる現在に適したデータベースとして、NTTデータが注目したのが、米・MarkLogic社のNoSQLデータベース「MarkLogic」である。
いつでも使えるように
データをためる
NTTデータ
第四金融事業本部 企画部
事業開拓推進室 課長代理
白水 淳氏
「MarkLogic」は、NoSQL(*1)と呼ばれるデータベースで、簡単に言えば逐次データを定義するのではなく、まずはためておき、利用する際に詳細を整理していこうというものだ。詳細定義をしないからといってやみくもにデータベースに入れるわけではない。データを格納する際に自動でインデックスを付加するため、いざ利用したいときにも素早く該当データを探し出すことが可能になる。インデックスはスキーマレスのためクエリに影響しない。また、既存アプリケーションへの影響についても、通常のデータベースであれば追加するたびに影響調査や確認試験が必要だが、こうした性質のため影響はなく確認を必要としない。そのため、高いビジネスアジリティが実現できるデータベースだ。
「このアジリティが大きくビジネスを変える」と次のように語るのがNTTデータ 技術開発本部の宮館 康夫課長だ。「以前であれば、最初にデータベース設計を決めなければサービスが作れない状況でした。しかし、MarkLogicであれば最初の設計がなくなります。アジャイル開発と組み合わせれば、これまで1年待っていただかないとスタートできなかったサービスが、わずか1カ月程度でできるようになる。それほどスピード感が変わってくるのです」
逐次データ定義をしないでデータを格納できるため従来よりも工数はかなり短縮できる。それに加えて、MarkLogicのデータベースは非構造データの処理に長けているという点も特徴的だ。非構造データとは、コンピュータが理解できる規則性のないデータのこと。たとえば、写真や動画、オフィスファイル、音声、SNSなどがあてはまる。SNSから情報を収集してきてAIで学習しながらアウトプットを自動化するといった場合も、非構造データ処理が得意でないデータベースでは活用できない。
ビッグデータ時代と言われる昨今。今後、企業にとってますますデータは財産になるはずだ。「今の段階で、一つひとつデータを活用するかどうかを決める必要はありません。ただ、活用したい時に活用できる仕組みを整えておくことが重要なのです」(白水氏)
(*1) NoSQL = Not only SQL
アジリティにNTTデータ
だからこその信頼性
NTTデータ
技術開発本部
Agile Professional Center 課長
宮館 康夫氏
競合に負けないためにも敏捷性を持ち柔軟なシステムを手にしたいと思っていても、特に金融業界のようにこれまで「信頼性」を重要視してきた企業にとって、アジリティのみでシステムを選定できないというのも正直なところだろう。
その信頼性の部分を担うのが、NTTデータが米・MarkLogic社とタッグを組むシナジーだ。「我々NTTデータには長年金融システムを構築し、5年先も10年先も動くシステムというものを作ってきました。MarkLogicのデータベースを使う際もそこは変わりません。たとえばMarkLogic側から新機能が出た際も、実環境で必ず共同で検証した上で我々の知見も加味してご提供しています」(宮館氏)。MarkLogicが持つアジリティにさらに信頼性をプラスしているのが両者のシナジーなのだ。
「MarkLogicは非常にデータを取り出しやすい優れたデータベースです。ただ取り出したデータをお客様が見やすいように提示するといったような周辺技術やプログラムアプリに関してはこれまで当社が培ったソリューションやノウハウが活きてきます」(白水氏)。もちろん、周辺技術の中にはAIなど最新テクノロジーも含まれ、NTTデータの要素技術の活用や顧客の課題解決力がユーザー企業のデジタルトランスフォーメーションのカギを握ると言える。
データの背景まで
可視化できる仕組みづくりを
「MarkLogicのデータベースは、これまで隔たりのあった情報システム部門とユーザー部門をも近づけることにもなるはずです。データの可視化が容易にできますので、現場と齟齬なく新規サービスの提供などでもシステムづくりが可能になります」(宮館氏)
また、NTTデータでは今後の構想として、よりビジネスアジリティを進化させるデータベースの機能強化にも着手していきたいとしている。
「現在、どこにどのようなデータが入っているのか可視化できるところまでは可能になりましたが、どんな意味で、どこで生まれ、どこを経由してきたデータなのかは知ることができません。今後はデータの意味や背景も可視化し、よりビジネスの加速をサポートしていきたいと考えています」(瀬戸氏)
2018年1月に開催した「NTT DATA Innovation Conference 2018」で米・MarkLogic社の創業者Christopher Lindblad氏たちが講演
米・MarkLogic社とは
アメリカのシリコンバレーに本社があり、NoSQLデータベースを提供している企業。NTTデータとは2017年5月に資本業務提携をしている。
