住信SBIネット銀行は2007年9月の営業開始以来、「どこよりも使いやすく、魅力ある商品・サービスを24時間・365日提供するインターネットフルバンキング」の実現に努めてきた。口座数、預金総額ともに順調に拡大し、顧客からも高い評価を得ている。
たとえば「2016年オリコン日本顧客満足度ランキング」の「ネット銀行」において、3年連続(6度目)で第1位となっている。
同行は業界に先駆け、先進的なサービスの提供にも積極的に取り組んでいる。象徴的なのは、金融とITを組み合わせたフィンテックについても、まだその言葉が一般化していない2015年8月にすでに「FinTech事業企画部」を設立していることだ。同部部長の吉本憲文氏は、「当社はネット専業銀行ということもあり、金融とITとは切っても切れない関係があります。常にお客様の目線で、利便性の高いサービスを提供することを考えてきました」と語る。2016年3月から始まった、自動の家計簿アプリ「マネーフォワード」を提供するマネーフォワード社とのAPI連携もその一つだ。
住信SBIネット銀行のインターネットバンキング利用者は、マネーフォワードやビジネス向けサービス「MFクラウドシリーズ」で、住信SBIネット銀行の残高情報や入出金履歴などが確認可能になった。
ただし、その実現のためにはさまざまな課題があった。たとえば、顧客のユーザーIDやパスワードの管理である。これはサービスの根幹に関わる要素だ。