ご存知の通り、公共の場での服装にはドレスコードというものがある。つまり、その場にふさわしいスタイルがあり、それから逸脱していると、とても恥ずかしいということだ。腕時計にも、そこはかとなく、そのようなものがある。TPOに合わせた腕時計選び。それを知っておくことで、腕時計選びが、より確かなものとなる。
photo: Takeshi Hoshi(estrellas)
styling: Masahiro Tochigi(Quilt)
text: Ryoji Fukutome
制作:東洋経済企画広告制作チーム


時計23万円(着用モデルの税抜価格)
ハミルトン「ブロードウェイ オートクロノ」
ネイビーストライプスーツ9万2000円、ホワイトシャツ1万3000円(共にデザインワークス/デザインワークス ドゥ・コート銀座店 Tel 03-3562-8277)、ネイビー×レッドストライプタイ3900円(クラウデッドクローゼット/クラウデッドクローゼット 越谷イオンレイクタウン店☎048-930-7224)、ポケットチーフはスタイリスト私物。
ブロードウェイ オートクロノ
自動巻き、SSケース、43mm径 23万円
ブロードウェイ オートクロノ
自動巻き、SSケース、43mm径 23万円
ビジネスシーンに身を置く以上、年に何度かは重要なプレゼンテーションや商談のときを迎えることになる。当然、話をする内容や資料の作成などに注力し準備を整えていくのだが、その最後のピースとなるのが自己演出であろう。つまり、どんなスタイルでその場に臨むか、である。最後のピースと言いながらも、実はこのスタイルこそが、相手の眼に最初に触れることになる。どんなスーツを選択し、何を身につけるかで第一印象が決まる。ビジネスシーンでの勝負服は、やはりネイビーもしくはチャコールグレーといった、ダークスーツを選択するのがベスト。ここではストライプ柄のネイビースーツを選んでみた。それをレジメンタルタイ、TVフォールドにしたチーフで引き締める。そして、腕元にブラックダイヤルのクロノグラフをあわせることで、よりシャープなスタイルが完成する。そもそもクロノグラフモデルは、スピード、計測などを連想させる男っぽい時計。ハミルトンの新作「ブロードウェイ オートクロノ」は、それにエレガントな要素が加わり余裕のある男の腕には最適だ。とくに、ブラックダイヤルとステンレスケース&ブレスレットの組み合わせは、よりシャープに演出してくれる。また、ストラップをブラックレザーに替えれば、その“顔”はとても精悍に映ることだろう。

時計10万円(着用モデルの税抜価格)
ハミルトン「イントラマティック」
ネイビーソリッドスーツ4万6000円(メンズビギ/メンズビギ Tel 03-5428-0378)、クレリックシャツ1万5000円(ブリッラ ペル イル グスト/ビームスF 新宿 Tel 03-5368-7305)、ネイビードットタイ1万4000円(アトリエ エフ アンド ビー/デザインワークス ドゥ・コート銀座店 Tel 03-3562-8277)ポケットチーフはスタイリスト私物。
イントラマティック
自動巻き、SSケース、38mm径 10万円
イントラマティック
自動巻き、SSケース、38mm径 9万1000円
取引先との会食や、時々開催されるホテルなどでのパーティがある日は、家を出るときに少し服装に気をつけよう。特にパーティがある日は、招待状にドレスコードが記載されているので注意すべきだ。日本の場合「ダークスーツ」であることが多い。忙しいウィークデイなので、いちいちイヴニングスーツに着替えている時間はない、という実情もあるからだ。ただ、そんなパーティだからこそ、それにそぐう最大限の努力をするべきだ。まず日中、例えばレジメンタルタイをあわせていたとしたら、それをドットや小紋柄のタイに着け替える。そして、チーフを必ず入れること。できれば、華やかさを演出するためにスリーピークスにするとか。あとはフワッと柔らかい印象のパフドでもいい。同じダークスーツでも小物でラグジュアリー感をつくり出してあげるのだ。そして、腕時計は「シンプルでエレガントな」モデルを。たとえば「イントラマティック」のように柔らかで気品のあるゴールドケースは、華やかな場にもマッチし、そして主張しすぎもしない。これがブラックタイなど、フォーマルな場なら、もう一つのシルバー色のケースを選択すればいい。特に外国人が多いパーティなどでは、必ず握手を求められるので右手を空けておくことになる。となるとシャンパンなど飲み物を持つ手は左手に。腕元は必ず見られているので、相応しいモデルが不可欠なのである。

時計11万5000円(着用モデルの税抜価格)
ハミルトン「スピリット オブ リバティ」
ブラウンチェックジャケット8万8000円、サックスブロードシャツ1万3000円(共にデザインワークス/デザインワークス ドゥ・コート銀座店 Tel 03-3562-8277)、デニムパンツ1万3000円、ブラウン型押しベルト1万円(共にアバハウス/アバハウス ラストワード原宿店 Tel 03-5466-5700)
スピリットオブリバティ
自動巻き、SSケース、42mm径 11万5000円
スピリットオブリバティ
自動巻き、SSケース、42mm径 11万5000円
オフはプライべートな時間なので、リラックス感というのが重要なポイントだ。自分一人の時間ならどんな服装をしようと、何を身につけようといいのだが、たとえば気のおけない仲間とのランチやディナー、もしくは美術館などといった公共の場へ足を運ぶときは、ある程度スタイルを選ぶべきだろう。まず、休日であるということで、適度なリラックス感がほしい。あまりにも決めすぎてしまっても、ちょっとラフすぎたりしても、選択するお店や場所を狭めてしまうことになる。重要なのは、相手に気を使わせない、かつ自分も肩肘張らなくてもすむスタイルであることだ。そうなると、カジュアルなジャケット&パンツスタイルが最適だ。ジャケットの色はブラウンなど柔らかく上品な色。ブラウンは英国ではカントリーサイドの色として、オフシーンで着用する色でもある。そして、パンツにデニムを選ぶと、よりリラックス感がでる。そんなスタイルには、シンプルでさり気ない、この「スピリット オブ リバティ」のような腕時計が最適だ。強く主張しないシルバー色のケース、そしてムラ染め加工のブラウンのカーフストラップの風合いがリラックス感をつくり出す。また、上品であることも相手を安心させる大きな要素である。このモデルなら、ダイヤルはホワイト、グレー、どちらでも間違いはないだろう。