次々と業務が積み重なり忙殺されてしまうのは、時間管理ができていない証拠だ。「やらなければならない業務を分類した上で、スケジュールを書き込んで見える化すること」が時間マネジメントの大前提になると、水口さんは話す。
「業務は、『アポイントメント』『タスク』『予定外』の3タイプに分類してください」。
「アポイントメント」は、①開始時間が決まっていて、②自分だけの都合によらない業務のこと。取引先への商談や社内会議などが当てはまる。移動が必要な場合は、前後に移動時間を割り当てておくようにする。
「タスク」は、①比較的自分だけの裁量で進行でき、②期日までに一定の猶予がある業務のこと。「ToDo」ともいわれるもので、プレゼンの資料作りや顧客開拓といったものから、メールチェック、会議室の予約といったものまで幅広い。
「予定外」は、言葉通り①予定しておくことが難しい突発的なもので、②すぐに対応しなくてはならない業務のこと。これに対応するための時間をあらかじめ割り当てないと業務が詰まり、残業につながってしまう。
3タイプの割合は、職種や立場によって変わる。新入社員や異動したばかりの社員は「タスク」が多い代わりに「アポイントメント」「予定外」が少ないが、立場が上がるにつれて逆転していく。
「最初に『アポイントメント』を書き込んでいくケースが多いと思います。次に、1.5~2.5時間の『予定外』を確保。その上で、余裕のある時間帯で『タスク』をこなしましょう。その日、その時刻に取り組むべき業務が見え、無駄な時間を生みません」
