まず今回発表になった「Isilon 8.0」は、従来のIsilonと何が違うのか。その重要な概念が「コア」と「エッジ」という考え方だ。
もともと従来のIsilonが目指していたのは「データレイク」という考え方だ。「データレイク」とはあらゆるデータを一元的に収集、分析、モデル化し、アプリケーションの開発やビジネスに活用するための単一のアーキテクチャだ。あらかじめ「データの湖」を準備することで、そこに生まれてきたデータをプールしていき、必要なときに取り出して活用する。これにより、企業はあらかじめ分析の目的を明確にしたデータ構築をしなくても、その時々の必要に応じた柔軟なデータ分析が可能となった。
Isilon 8.0では、そこに「コア」と「エッジ」という概念がさらに加わった。コアとなるデータセンターだけでなく、エッジとなるリモートオフィスなどでもデータを効率的に活用できるようになったのだ。これまでは異なる種類のPC環境の混在や管理の複雑さなど、拠点におけるデータ活用にはさまざまな制約があった。しかし、グローバル化などで企業の拠点が増え、それぞれの拠点で迅速な意思決定が求められる時代には、エッジにおいてもコアと同様のデータ活用の利便性が求められる。EMCがエッジ向けに提供する新しいSoftware-Definedソリューション「EMC IsilonSD Edge」は、こうしたニーズに適合したものになっている。
もちろん「コア」そのものも進化している。新しい次世代OS「Isilon OneFS」は、無停止アップグレードやロールバックが可能になっており、ユーザーが現在の環境を維持したままで、システムの更新ができるようになっている。さらにクラウドと連携することにより、Isilonに優先順位の高いデータを格納し、より効率的な管理・運用を図ることができるようになった。

EMCコーポレーション
エマージング テクノロジー ディビジョン
プロダクト マネジメント担当
ヴァイス プレジデント
デビッド・ノイ氏
これらの進化により、企業のデータ活用はどのように変貌していくのだろう。そこでカギとなる考え方が「データレイク2.0」だ。データを1カ所に集めるだけでなく、より企業の生産性を高めるデータ活用を目指すこの考え方は、今回のIsilon 8.0の開発にも大いに影響を与えた。
以下のバナーからダウンロードできるスペシャルPDFでは、このたび来日したEMCコーポレーション エマージング テクノロジー ディビジョン プロダクト マネジメント担当 ヴァイス プレジデント、デビッド・ノイ氏に、データレイク2.0とは何か、それにより企業のデータ活用の流れはどのように変わっていくのかを解説してもらった。企業のデータ活用がどこに向かおうとしているのか関心のある方は、是非このPDFを参考にしてほしい。