「次期レヴォーグ」がSUBARUの命運を握る理由 内燃機関守りアイサイトの進化も走りを重視

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新型アイサイトに、新開発1.8Lターボエンジンが採用される、スバルの「レヴォーグ プロトタイプ」。2020年後半発売予定で、価格設定は未定だ(撮影:鈴木紳平) 

「モビリティー社会がどのように変化しようとも、自分の意志で運転を楽しめるクルマを目指す」東京モーターショーに登場した「レヴォーグ プロトタイプ」を前に、スバルの中村知美社長は思いを語った。

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10月24日から開催されている東京モーターショーでは、各社が電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)などのコンセプトカーを展示の中心に据えている。そんな中スバルは、CASE(コネクテッド・自動運転・シェアリングとサービス・電動化)時代には逆張りの「エンジン車」をあえてメインに据えたのだ。

電動化時代に、新型エンジンを出したワケ

2013年に登場した初代レヴォーグは、1989年の発売から広い荷室と高い加速性能や力強い走りで人気を博したレガシィの後継車種。モデルチェンジのたび、アメリカを意識して大型化していったレガシィに代わる旗艦車種として、日本市場向けに投入されたステーションワゴンだった。

現行の初代レヴォーグは291万5000円~と、同社の車種としては価格設定が高い。モデル末期となった今期は、販売台数でいえば、最低価格が約200万円の量販車種「インプレッサ」(「XV含む」)、人気SUV「フォレスター」に次ぐ、年間1万2900万台(2018年度)を販売し、旗艦車種として依然存在感を放つ。

スバルは「運転の愉しさ」と「安心の追求」を、繰り返し強調してきた。2代目となる新しいレヴォーグでも、パワートレインと先進安全技術の自社開発にこだわった。

パワートレインは、従来1.6Lと2.0Lのターボエンジンを展開してきたが、今回、構造から作り直した新開発の1.8L水平対向直噴ターボエンジンを採用する。リーン燃焼技術を採用し、燃費・加速性能を向上させているという。

1.6Lの後継エンジンとの位置づけだが、2.0Lを選んできたユーザーも一部取り込めるとみる。2.0Ⅼエンジンを継続するどうかは未発表で、自社のマイルドハイブリッド機構「e-BOXER」を採用する予定もないという。

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