有能な上司ほど「部下に期待しない」理由 期待値が高いことは「百害あって一利なし」

拡大
縮小
部下に仕事を任せないのは、成長を妨げることにほかなりません(写真: ふじよ/PIXTA)  
研修の企画・講師を年200回、トータル2000社、累計2万人を超えるビジネスリーダーの組織づくりに関わってきた組織開発コンサルタント・高野俊一氏による連載「その仕事、誰かに任せなさい!」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

部下に「仕事を任せない」のは効果的なのか?

「仕事を任せる」というテーマで、部下を持つビジネスマン向けに研修をすると、多くの皆さんがこうおっしゃいます。

「任せられる部下がいないんです」

詳しく聞いてみると、「部下はいるのですが、彼・彼女らが未熟すぎるので、任せるレベルにない」というのです。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

これは本当によくあるケースで、仕事を任せたいのはやまやま、部下を目の前にして、「この子に任せろと言うんですか?」という気持ちになっているわけです。

「ダメな部下」の方が、任せるのは難しい。それは事実です。

「デキる部下」なら、あなたの任せ方が雑でも、動機付けが下手でも、何とかやってくれる可能性は高くなります。

「ダメな部下」「デキない部下」に任せようとすると、なかなかうまくいきません。そのため、「自分の部下がデキるヤツだったら……」と、どうしても上司は部下への不満がつのってしまいます。

ちなみに「任せる」ことをテーマにしたビジネス書を開くと、「任せるべき部下を選べ」というアドバイスが目につきます。これは効果的な方法なのでしょうか?

部下を選ぶことができたなら、こんなに簡単なことはありません。

次ページ部下は「選べないもの」
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT