まるで動物園「中高生への過保護」が生む悪循環 手を離せず再び「枠」にはめようとする親たち

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子育てを“動物”にあてはめると、3つの型に分けられますが…(写真:U-taka/PIXTA)

※石田勝紀先生へのご相談はこちらから

高校1年になる息子のことで相談です。私がやりなさいといっても、口だけやると言ってやらず、毎日同じことの繰り返しです。私も、励ましたり、褒めたり、黙って見守ったり、諭したりいろいろ試してみましたが、どうしたら、息子に響くのか、わかりません。息子が可愛いと思う反面、裏切られることも多く、どこか信用できていません。
私も、もう放っておこうと思うのですが、放置しても変わらないか、悪化するのではないかと思うとそうすることもできずにいます。どうか、よいアドバイスがあればお願いします。
(仮名:内田さん)

いつになっても、子どものことが心配なのが親だと思います。しかし、単なる心配ではなく、さまざまな手を使って子どもを親の思いどおりに変えようと思うところから悲劇が始まります

子育てパターンを“動物”にたとえると…

基本的に人を変えることはできません。また、親と子どもは別人格であり、親が思うことが子どもにとってよいとは限らないこともあります。

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さらに親は人をやる気にさせるプロでもありません。そのような焦りと無知な状況で、あれこれ行うと、行えば行うほど悪化するという事態を招くこともあります。

子どもの声を代弁すると「放っておいてほしい」でしょう。親が子どものことを思えば思うほど、その愛情が形を変えて、「余計なお世話化」している可能性があります。そこで、内田さんには、次のようなお話をしておきましょう。

子育てのパターンには、3つの型があります。子どもを“動物”に例えるのはよくはないのですが、わかりやすいため、あえて動物に例えてご説明します。

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