韓国の諜報活動に迫った映画「工作」のリアル度 北朝鮮に潜入した工作員の実話を基に映画化

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北朝鮮の中枢に入り込んだ韓国のスパイ・黒金星の実話をベースに映画化した『工作』は、7月19 日に公開予定(東洋経済オンライン読者向け試写会への応募はこちら) ©2018 CJ ENM CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED

1992年、北朝鮮の核開発をめぐって朝鮮半島に緊張が走るなか、北に工作員として潜入するよう命じられた男がいた。

与えられたコードネームは黒金星(ブラック・ヴィーナス)。北朝鮮に潜伏中は、尾行、盗聴、自白剤などでの追求が日常茶飯事であり、たった1つのミスが命取りとなる。多くの工作員たちが命を落としてきたなか、なぜ黒金星は北朝鮮の中枢に入り込み、時の最高権力者となる金正日に接見するまでに至ったのか――。

7月16日(火)に独占試写会を開催します(上記バナーをクリックすると応募画面にジャンプします)

7月19日からシネマート新宿ほか全国順次公開予定の映画『工作』は、北朝鮮に潜入した工作員が目撃した北朝鮮の真実、そして祖国の闇をスリリングに描き出したサスペンスドラマだ。この黒金星は実在したスパイで、本作も歴史の陰に隠された実話をベースにしている。

アクションシーンがないスパイ映画

2018年の第71回カンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーニング部門でワールドプレミア上映された本作は、同年8月に韓国で一般公開され、約500万人を動員する大ヒットを記録した。その後、アメリカやフランス、オーストラリア、台湾、シンガポールなどでも公開。釜日映画賞、大鐘賞映画祭をはじめ、数多くの賞を獲得し、韓国の賞レースを席巻するなど、興行的にも批評的にも大成功を収めた。

本作のメガホンをとったユン・ジョンビン監督は「南北に関連した映画はたくさん作られてきたが、その中でこの作品は初めて北朝鮮を描写した映画だと思う。韓国から北朝鮮に行ったスパイの話の部分が新しいと感じられ、また、スパイ映画でありながら、『ボーン』シリーズのようなアクションがなく、それも新鮮に感じられたのかもしれない」と分析する。

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