日経平均は大幅続伸、「ご祝儀ムード」も一因に

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 4月1日、東京株式市場で日経平均は大幅続伸した。写真は東京証券取引所で昨年10月撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)

[東京 1日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続伸した。前週末の米国株高や31日発表の3月中国製造業PMIの予想外の改善が好感され、朝方から買いが先行。新元号公表前の「ご祝儀ムード」や財新の中国製造業PMIの改善をにらんだ上海総合指数の上昇もあり、日経平均は上げ幅を一時450円超に拡大した。午後は今晩の米ISM製造業景気指数発表を控えて様子見ムードが広がり、利益確定や戻り待ちの売りに押される形で上げ幅を縮小した。

日経平均は終値ベースで2万1500円を回復。3月22日以来の高値水準となった。

市場では、期末に落としたポジションの買い戻しが中心との見方が出ていた。「米中通商協議の進展期待もあるだろうが、ニュースに対する反応が過敏すぎる印象。具体的な話が出ていない中、上がり方が気持ち悪い」(SBI証券の投資調査部長、鈴木英之氏)との声が出ていた。

トランプ米大統領は29日、中国との通商協議は非常にうまく進んでいるとの認識を示した。[nL3N21I1DH]

TOPIXも続伸。東証33業種では、空運を除く32業種が値上がり。石油・石炭、鉄鋼、金属製品、非鉄金属、海運、輸送用機器などが値上がり率上位に入った。コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>、安川電機<6506.T>、ファナック<6954.T>などの中国関連株の上げも目立った。

そのほか個別銘柄では、ジャパンディスプレイ<6740.T>が急伸。同社は1日、資本増強に関する一部報道を受けて「総額1100億円超の資本増強について、関係者との今週中の合意を目指している」とのコメントを発表した。筆頭株主のINCJとも連携しながら外部との提携交渉を行っていると説明している。経営再建の進展に期待した買いが入った。

日銀が寄り付き前に発表した3月全国企業短期経済観測調査(短観)は、大企業・製造業の業況判断DIがプラス12となり、前回12月調査から7ポイント悪化した。先行きも悪化する見通しが示されたが、株式市場に目立った反応はみられなかった。

東証1部の騰落数は、値上がり1837銘柄に対し、値下がりが259銘柄、変わらずが43銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21509.03 +303.22

寄り付き    21500.89

安値/高値   21471.12─21682.94

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1615.81 +24.17

寄り付き     1612.13

安値/高値    1611.71─1624.43

 

東証出来高(万株)141919

東証売買代金(億円) 24846.17

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