鉄道界のこの1年は?2018年のニュース10選 複々線から新型車両、新駅名まで話題豊富

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複々線完成に伴うダイヤ改正と同時にデビューした、小田急電鉄の新型特急ロマンスカー70000形GSE(撮影:梅谷秀司)

2018年も残すところあと1日。今年は、JR発足30周年だった2017年や北海道新幹線が開業した2016年と比べれば大きな話題はなかったものの、新幹線N700Sの確認試験車登場や小田急線の複々線完成、大阪市営地下鉄の民営化などといったニュースが鉄道界をにぎわせた。明るい話題だけでなく、相次ぐ災害による鉄道への被害や、新幹線車内での殺傷事件といった衝撃的なニュースもあった。数々の出来事から10点を選び、この1年を振り返る。

次世代新幹線、何が変わった?

1)各社の新型車両がお目見え
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今年も鉄道各社に新型車両が登場した。3月にはJR東海の次世代新幹線N700Sが姿を現した。今回登場したのは「確認試験車」と呼ばれる車両で、2020年度から投入する営業用車両の開発に向けた試験を行う。

一見すると現行のN700Aと大きく変わらないように見えるが、先頭形状はトンネル突入時の騒音や走行抵抗の低減を図った「デュアルスプリームウィング」形に変化。16両編成から基本設計を変更することなく6両、8両、12両といった短い編成にできるのが大きな特徴で、10月から8両編成で試験走行している。

N700Sは基本設計を変えずに8両など短い編成にすることができる(撮影:尾形文繁)

同月には小田急電鉄の新型特急ロマンスカー、70000形GSEがデビューした。先頭に伝統の「展望席」を設けた車体はバラの色をイメージしたという深紅の塗装をまとい、従来からのフラッグシップである白いロマンスカー、50000形VSEとともに小田急の顔となった。

私鉄の特急では、銀色の砲弾のような外観が印象的な西武鉄道の「Laview(ラビュー)」001系も話題となった。営業運転の開始は2019年3月だが、今年12月23日から西武線上で試運転を開始し、沿線住民の注目を浴びている。

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