日経平均は大幅反発、上げ幅一時250円超 米中通商協議の再開期待で買い戻しも

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 9月13日、東京株式市場で日経平均は大幅反発した。米中間での通商協議の再開への期待が広がったことで、先物にショートカバーが入り、裁定買いを伴って現物指数が上昇。上げ幅は一時250円を超えた。写真は東京証券取引所で2月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅反発した。米中間での通商協議の再開への期待が広がったことで、先物にショートカバーが入り、裁定買いを伴って現物指数が上昇。上げ幅は一時250円を超えた。寄り前発表の日本の7月機械受注が2年半ぶりの大幅増となったことも支援材料となり、日経平均は8月31日以来、約2週ぶりの高値水準で引けた。

TOPIXは1.11%高となり、上昇率は日経平均(0.96%)を上回った。業種別ではその他製品を除く32業種が上昇。値上がり率トップは鉱業で、ゴム製品、海運がこれに続いた。大型株優位の展開となり、TOPIXコア30は1.37%高。コア30構成銘柄の8割超が上昇した。

関係筋によると、ムニューシン米財務長官をはじめとする米高官らは、中国の劉鶴副首相を含む政府高官らに対して協議の再開を提案した。また内閣府が13日に発表した7月機械受注統計によると、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額(季節調整値)は前月比11.0%増と3カ月ぶりに増加。景気の先行きに対する懸念を和らげた。

メジャーSQ(特別清算指数)の算出を翌日に控え、先物への仕掛け的な買いが現物指数に入ったとの指摘もある。

いちよし証券投資情報部課長の及川敬司氏は「売り方の買い戻しが入ったとみられるが、来週は自民党の総裁選があり、その後は補正予算の話題が意識される。売ってばかり、という感じにもなりにくい」とみる。

個別銘柄ではミサワ<3169.T>が急伸。2018年2─7月期の中間期業績が計画を大幅に上回り、これを材料視した買いが入った。新商品の販売が好調だったという。

半面、村田製作所<6981.T>やアルプス電気<6770.T>、TDK<6762.T>など電子部品株が軟調。アップル<AAPL.O>は12日、大画面を採用した新型「iPhone(アイフォーン)」の新製品を発表した。ただ同社株は1.2%安で取引を終了。昨年の発表会に比べ驚きがないとの見方もあり、関連銘柄には部品需要の先行きを懸念した売りが優勢となった。

東証1部の騰落数は、値上がり1511銘柄に対し、値下がりが513銘柄、変わらずが84銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     22821.32 +216.71

寄り付き   22657.95

安値/高値  22643.88─22858.41

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1710.02+18.70

寄り付き     1694.87

安値/高値    1694.38─1716.42

 

東証出来高(万株) 134675

東証売買代金(億円) 23463.93

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