iPhoneが「子ども用スマホ」として最強なワケ アップルは「中毒問題」を真剣に考えている

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WWDC 2018の基調講演に立つアップルのティム・クックCEO。子どもとテクノロジーは、ますますアップルの取り組みの中で重要な位置を占めている(筆者撮影)

アップルが米国時間6月4~8日にカリフォルニア州サンノゼで開催した世界開発者会議「WWDC 2018」では、テクノロジーと子どもの問題について、今後iPhoneやiPadがどのような対策を取っていくのか、という点に踏み込んだ機能を盛りこんだ。

しかしこの問題については、子どもを持つ親こそが主体となって考える必要がある。そのためには、親がテクノロジーについての理解を深め、適切な活用をデザインしていく必要があるのだ。

iOS 12は子どものスマホ中毒を考えるソフトウエア

アップルはiPhone/iPad向けに秋に公開する最新ソフトウエア「iOS 12」を披露した。より高度な拡張現実アプリの開発を可能にし、自分の絵文字を作ってビデオ通話に参加させることができる楽しい機能も備えた。

しかし、ユーザーにとって、そして開発者にとって最も重大な変化は、「スクリーンタイム」と言われるスマホ利用のレポートと制限機能の登場だ。詳しい機能については、記事(iPhoneに埋め込まれる「Facebook対策」の衝撃)を参照していただきたい。

iOS 12にアップグレードすると、親は子どものiPhoneやiPadの使用状況を手元のiPhoneから確認し、使いすぎを防ぐための制限をかけることができる(筆者撮影)

大人もスマホを手に取るきっかけとなっている通知を減らしたり、1日当たりのアプリの利用時間を制限するなど、具体的な対応策を講じることができる。

また子どものiPhoneやiPadがどのように使われ、どのアプリに熱中しているか、というレポートを、親のiPhoneから確認する機能も用意される。加えて、コンテンツやプライバシーの設定、アプリ起動時間の制限、ダウンタイムの設定を行うことができる。

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