2018年「40代が住みたくなる街」はこの4つだ 「暮らしやすくなりそう」という視点で厳選

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JR南武線、東急田園都市線の2線が利用できる溝口。駅前には大規模商業施設などが建ち並ぶ(筆者撮影)

この時期になると、「今年ブレイクしそうな町」を教えてほしいという依頼がくるが、実はこれに答えるのは年々難しくなっている。以前は大規模再開発、鉄道の延伸などがあるだけでそのエリアに期待が集まったから、それらの地域を挙げればよかった。だが、各地で再開発が行われている今、それだけでは話題になりにくい。

2017年12月には発売時に億ション多数が完売したと話題になった目黒駅前の再開発が完成したほか、今年は中央線国分寺駅前の再開発が町びらきを迎えるが、いずれもさほどニュースになっていない。再開発はまちを便利にはするが、面白くするわけではないからだ。「2018年に便利になる駅」として下北沢、船橋、浦和、千葉などを取り上げる記事も書いたが、駅が便利になるから住みたいというものでもない。

暮らしやすくなりそう、という視点で厳選

もちろん、利便性向上は土地・住宅価格、賃料を押し上げる。だが、それと住みやすさは別問題。住みやすさ自体も人によってそれぞれだ。

そこで、ここでは各種の住みたい町ランキング上位には出てこないものの、このところ、30~40代を中心に町に関わる動きがあり、その動きがまちを面白く、暮らしやすくしてくれそうな場所を中心に、今、注目している町を5つピックアップした。

日本橋浜町

日本橋人形町界隈は都心の中では居住者が多く、銭湯や八百屋などといった昔ながらの業種に、盆踊りや地元神社の祭礼などの地域の行事が生きるエリア。そのうちでも注目したいのが日本橋浜町(東京都中央区)だ。

オフィスビルから1本入ったところに、しゃれた個店が増えている(筆者撮影)

中央区では2004~2015年にかけて人口が50%以上増加した地域がいくつかあるが、日本橋浜町もそのひとつ。特に子育て世帯の増加が目立っている。これ自体は2012年以降の、東京駅1キロメートル圏での住宅の増加に連動しているのだが、浜町が面白くなり始めているのには、それとは違う要因がある。

それが明治時代からこの地の大家さんである安田不動産の存在だ。同社は1997~2005年にかけて、かつての貸地を共同化、オフィスビル、住宅などの複合ビルを竣工させてきた。加えてこれらのオフィスビルの競争力を高めるため、この2~3年ほどはさまざまな取り組みを行っている。

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