ハウステンボスの分譲住宅が高く売れるワケ

テーマパーク隣接の住宅で何が起きている?

管理センターによる24時間体制での警備、防犯・防火のセキュリティシステムなど、安心して暮らすことのできる環境が整っているのもワッセナーの人気が衰えない大きな魅力となっている。

住民主体の自治運営をめざして意見交換

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私道のゴミや落ち葉なども共益費によって管理されている。管理センターのスタッフが定期的に清掃し、常に気持ち良く暮らすことができる(画像提供:ハウステンボス・技術センター)

日本の住宅の管理は管理会社が主体となることが多い。ワッセナーでも管理会社による管理体制が基本となっていたが、近年では米国で行われているホームオーナーズアソシエーション(HOA※)という住民参加型の運営に近い動きも見られるようになったという。

「最近では、街づくりの規制を緩和してより住みやすくしたいと住民の方から意見が出ています。ただ、要望をすべてカタチにしてしまうと街並みの調和が乱れることもあるので、管理会社で調整しながらみんなでルールをつくって、より魅力ある街をつくりたいと思っています」

※HOAとは、街を所有・管理する住宅所有者の組合のことで、住民が主体となって街並みや景観づくりを行うというもの。HOAを日本の住環境に応用していこうとする動きが明海大学不動産学部の齊藤広子教授を中心に広がっている。

数十年たっても資産価値のある家を残すこと。それは、一人ひとりの家主が日ごろから家や庭のメンテナンスを行って、街全体を美しい状態に保つことが大切だ。そのためには一戸建てにも管理の仕組みを設け、いつか売却することを視野に入れながら住むことが日本の住宅の資産価値を上げる近道のように感じる。また、HOAは、仕組みとしては素晴らしいが、まだ一般化していないこともあり、自分が行うとなると腰が重く、管理会社に任せるほうが楽だと感じてしまう。「面倒くさい。でもHOAが当たり前になるとこんないいことがある」という情報を住宅の専門家が広めることで、社会の意識が変革することを期待したい。

(文・岸本みなこ)

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