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相互会社だから実現できる契約者本位の経営「最大たらんよりは最優たれ」のもと、最優の生命保険相互会社へ

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左から堀川 拓氏、森田 潤氏
左から堀川 拓氏、森田 潤氏
  • 富国生命保険 制作:東洋経済ブランドスタジオ
新NISAの普及や資産形成への関心の高まりを背景に、金融商品の選択肢は広がっている。一方で、生命保険に求められる役割は資産運用だけではない。万一の際の保障を長期にわたり提供し続けるという社会的使命を担う。フコク生命が創業以来100年以上にわたり相互会社形態を堅持してきたのも、こうした生命保険業の本質を重視してきたからだ。相互会社ならではの経営は、資産運用や配当還元、商品開発にどのように生かされているのか。

相互会社だからこそ実現できる契約者本位の経営

「生命保険業は相互扶助の精神に基づく、生活に密接に関連する公共性の高い事業です。公共性とは、いかなることがあってもご契約者との約束を守り続けることです」

そう語るのは、フコク生命 執行役員 総合企画室長の森田潤氏だ。

森田氏は、保険業法の第一条を挙げ、その中で公共性がうたわれていること、そして保険業法の目的が契約者の保護にあることを指摘する。そのうえで、契約者が利用者(お客さま)であると同時に、会社の構成員(社員)でもある相互会社の意義を次のように語る。

フコク生命
執行役員 総合企画室長
森田 潤

「創業以来の経営理念『ご契約者の利益擁護』を実現するためには、株主が存在せず、ご契約者一人ひとりが構成員(社員)となる相互会社が最適だと考えています。株主がいない相互会社は、短期的な利益を追求することなく、ご契約者の利益を守ることに専念した経営を行うことができます」

現在、日本の生命保険会社は40社を超えるが、相互会社は少数派となっている。その中で創業以来、一度も会社形態を変えることなく相互会社を堅持してきたのはフコク生命だけだ。近年、上場企業はROE(自己資本利益率)の向上が強く求められている。しかし生命保険会社は、超長期にわたる保障責任を果たすため、本来的には十分な自己資本を維持する必要がある。

「生命保険会社は資本コストの重い業種です。ご契約者にご迷惑をおかけしないためには、厚い資本が必要となります。ところが上場企業の場合、株主や投資家からROEの向上を求められ、自社株買いなど資本の圧縮を迫られることもあります」(森田氏)

健全性の高さに定評のあるフコク生命の自己資本比率は15%を超え、業界最高水準にある。

「資本が充実しているから、資産運用などリスクテイクができます。また、実現した株式含み益を持続的な配当還元と成長に向けて資本基盤を強化しました。当社にとって相互会社であること、それは単なる会社形態ではなく、経営戦略そのものなのです」(森田氏)

相互会社だからこそ実現できる高水準の収益力と配当還元

相互会社として強固な自己資本を有していることは、強みである資産運用の収益力をさらに高めた。

「本来、生命保険会社の資産運用は、保険契約という負債と年限を合わせた国債で運用するデュレーション・マッチング型ALMがあるべき姿です。しかし、当社は日銀の異次元緩和による超低金利下では国債投資を抑制し、強固な自己資本を裏付けとしたリスクテイク、つまり内外株式や為替ヘッジをつけないオープン外債への投資を積極化しました」と森田氏。続けて「金利が大きく上昇した昨年度は、超長期国債を大幅に積み増し、資産運用による高水準の収益を安定的に確保できる下地を整えました」と重ねる。

フコク生命は2025年度決算で、運用収益である利息及び配当金等収入が8年連続で過去最高を更新し、経営指標である基礎利益そして経常利益も過去最高となった。また、超低金利下で購入した国債の含み損にあえぐ会社が多い中、フコク生命の債券含み損は相対的に少なく、株式などを含めた有価証券全体の含み益率は業界トップクラスとなっている。

卓越した実績の背景にあるもの、それは運用部門に受け継がれてきた考え方、つまりDNAにあると森田氏は力を込める。

「時流に流されず、原理原則を貫く。原理原則とは適正価格を見極め、安いものは買い、高いものは買わないということです」

こうした考え方が差別化された資産運用につながり、業界最高水準の収益力をもたらす。そして、収益力の高さは高水準の配当還元を可能とする。個人保険分野の増配は14年連続で、増配額は2年連続で過去最大を更新した。

「配当還元の加速を通じて、ご契約者の実質的な保険料を軽減することは相互会社の使命です。実際、26年度に10年目を迎える代表的な契約の10年累計配当金は、保険料の1.5年分を上回ります。27年度はこれを2年分まで引き上げたいと考えています」(森田氏)

また、フコク生命は予定利率を引き上げた貯蓄性商品について、予定利率引き上げ前の契約が不利にならず、同じ利回りとなる配当、いわゆる調整配当も実施している。

「23年の創業100周年の際に掲げたコンセプトは『THE MUTUAL』(ザ・ミューチュアル)。MUTUALとは相互扶助や相互会社の相互という意味です。相互会社の契約者は社員ですから、当社のご契約者はフコク生命という共同体の一員です。THE MUTUALを掲げる当社にとって、契約者間の公平性を担保する調整配当は当然のことです」(森田氏)

金利ある時代に見直される保険の価値

金利環境の変化は、保険商品の見方にも影響を与えている。

同社執行役員 営業企画部長の堀川拓氏は、新NISAの普及によって資産形成への関心が高まる一方で、保険ならではの役割も改めて見直されていると話す。

フコク生命
執行役員 営業企画部長
堀川 拓

「NISAや投資信託には資産形成という意味では確かに魅力があります。ただ、教育資金や老後資金を準備する手段としてはあまりお勧めできません」

教育資金や老後資金の準備手段として投資商品を選ぶ人は増えている。しかし堀川氏は、必要となる時期が決まっている資金ほど確実性が重要になると指摘する。

「例えば教育費であれば、お子さまの進学時期、教育費が必要となる時期は生まれたときにほぼ決まっています。老後資金も想定しているリタイア後の生活資金です。必要なときに必要な金額を確実に準備することが重要になります」

その点、保険はあらかじめ受取時期と受取額が決まっている。さらにフコク生命の商品は、有配当保険として毎年の運用成果を契約者に還元している。

「加えて保険には資産形成だけではなく保障機能があります。教育資金を準備しながら、契約者の万一の際にもお約束している金額のすべてが確実に保障されます。そこが他の投資商品との大きな違いです」

ただし、堀川氏は「投資か保険か」という二者択一ではなく、それぞれの役割を踏まえた活用が重要だと強調する。

「家族が生活するために確実に準備したい資金は保険で備える。そしてNISAなどの投資商品は余裕資金の範囲で活用する。私たちはそういったご提案をしております」

子どもとのつながりが生む未来への信頼

フコク生命が学資保険に力を入れる理由を、堀川氏はその歴史に触れながら説明する。

「もともとフコク生命は1923年に徴兵保険相互会社として創業しています。戦地に出征した方の家族を支える保険として始まり、その仕組みが戦後、子どものための保険へとつながってきました」

長い歴史の中で、学資保険はフコク生命の中核商品の1つとして受け継がれてきた。特に印象的なのは、超低金利下でも販売を続けてきた点だ。

「マイナス金利の時代は、学資保険の商品性を維持すること自体が簡単ではありませんでした。それでも私たちは販売を続けてきました」(堀川氏)

近年は金利上昇を受けて商品力も高まっている。2026年4月には学資保険「みらいのつばさ」の予定利率を2.0%へ引き上げた。毎年配当も導入し、運用成果を契約者へスピーディーに還元する仕組みとしている。

ただ、堀川氏は商品スペックとともに重視していることがあるという。

「私たちは単に教育資金を準備する商品として学資保険を考えているわけではありません。子どもたちの成長を長く支えていくことを考えています」

その象徴が「フコク赤ちゃん&キッズクラブ」だ。30周年を迎えた会員組織で、現在は66万人を超える会員を抱える。

さらに25年4月からスタートした中期経営計画「THE MUTUAL ACT 2027」では「『こども』といえばフコク生命」を掲げ、子どもとのつながりを強化する取り組みを進めている。その一環として始まったのが「つながる未来プロジェクト」だ。

「学資保険だけではなく、地域の子どもたちとの接点そのものを増やしていきたいと考えています」

例えば、廃棄される野菜を原材料に活用した「おやさいクレヨン」を全国の保育園や幼稚園へ届ける活動も続けている。堀川氏はこうした活動も相互会社ならではの発想だと考えている。

「保険会社ですから、もちろん保険商品をご提供することが仕事です。ただ、それだけではなく、子どもたちの成長や地域とのつながりの中にフコク生命が存在している。そういう関係を永く築いていきたいと思っています」

THE MUTUAL ACT 2027で目指す、最優の生命保険相互会社

「THE MUTUAL ACT 2027」の策定にあたり「デフレと異次元緩和の収束は、ポジティブな環境変化だと捉えていました」と森田氏は言う。それは「当社の強みを存分に発揮できるからだ」と。

金利ある世界およびインフレ下において、強みである運用力を生かした予定利率の高い貯蓄性商品の提供、それをきっかけとした保障性商品の提案によるプロテクションギャップのカバー、そして配当還元の加速による実質的な保険料負担の軽減などにより、25年度は新契約高から解約失効高を差し引いた営業純増額は前年度比4倍と大きく伸展した。「確かな手応えを感じています」と堀川氏。

「最大たらんよりは最優たれ」を社是とするフコク生命。これは、いたずらに規模を追い求めるのではなく、質を重視する経営を意味する。金利ある世界への転換は、生命保険会社に新たな競争環境をもたらしている。その中でフコク生命は、「最優の生命保険相互会社」を目指している。

二人は口をそろえる。「最優には2つの意が込められています。健全性と収益力をさらに高める『最も優れた』ということ。そして、お客さま、地域・社会、職員にこれまで以上に寄り添う『最も優しい』ということです」。