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新たな顧客価値の提供を目指して
「究めて極める」 セイコーエプソン

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  • 生産性を底上げする オフィスの特効薬 制作:東洋経済企画広告制作チーム
1993年、現社長の碓井稔がリーダーとなって推進した全社プロジェクトが、革新的インクジェットプリンターを世に送り出した。「MJ-500」だ。現在も同社が誇る先進の独創の技術「マイクロピエゾプリントヘッド」を搭載した、エポックメイキング機種である。その後、ヒット商品を次々と生み出したエプソンが、パーソナルプリンター市場のメインプレーヤーとなったのは周知の通り。そして今、さらに技術を進化させたエプソンは、ビジネスプリンター市場も変革しようとしている。

ブランド制定から40年 さらなる価値の創造へ

今年6月、セイコーエプソンは1975年のエプソンブランド制定から40周年を迎えた。その技術の源泉は、ウォッチの開発・製造会社として創業以来培われてきた、省エネルギー、小型化、高精度を実現する「省・小・精の技術」である。

「エプソンというブランドは、ウォッチ専門だった当社が情報関連分野での飛躍を目指し、新たな価値を創り出そうという想いを込めて生まれたブランドです。40周年を迎えた今、私たちはさらに多くの人に、感動と喜びをお届けできる価値を創り出していきたいと想いを強くしています」そう碓井社長は語る。

セイコーエプソン株式会社
代表取締役社長
碓井 稔

碓井社長の就任は2008年。当時エプソンは、コンシューマー向けプリンターと携帯電話用のデバイス事業を会社の両輪としていたが、デバイス関連の収益低下に円高なども重なり業績は低迷していた。しかし、その後制定した長期ビジョン「SE15」と「中期経営計画」に基づく構造改革、事業基盤の再構築を行い、既存事業領域の転換と新規事業領域の開拓に取り組んだ。「デバイス事業の譲渡や一部事業の縮小など、長期ビジョンのシナリオに沿って取り組みを推進し、その仕込みの期間が09~11年度とあって、12年度からその成果が着実に表れてきたわけです」

13年度から業績は急回復し、14年度には事業利益、当期利益とも過去最高益を更新した。

独創のテクノロジーで四つの領域に挑む

エプソンでは今、革新的なコア技術を有する四つの領域で挑戦を続けている。一つ目は「プリンティング」領域。独自のマイクロピエゾ技術を核に、ホーム、オフィス向けに加え、商業・産業分野のデジタル印刷や新興国のニーズに応える製品開発とビジネスモデルの革新を進める。二つ目は「ビジュアルコミュニケーション」領域。独自のマイクロディスプレイ技術による多彩なプロジェクターはもちろん、スマートグラスに代表される新たなコミュニケーションツールも展開している。三つ目の「生活の質向上」領域では、高精度のセンシング技術により生体情報や建造物など多様なモニタリングが行え、人々の健康や安全への貢献を目指す。そして四つ目が「ものづくり革新」領域。これは、独自のロボティクス技術により、生産現場の自動化を進めることで、ものづくりのあり方に革新をもたらすものだ。

なかでも注目されるのが、革新的プリント技術によって業務用やオフィス・ビジネスのカテゴリーでも注目を集めるプリンティング領域だ。

家庭用プリンターのイメージが強いエプソンだが、各種フィルムや布地、サイネージ、ラベルなど商業・産業領域で多種多様なプリントを実現している。そのなかには、ファッションデザイナー、山本寛斎のアパレルなど、プリントアウト自体が売り物になってビジネスが成り立つものもある。

サイン&ディスプレイ、印刷プルーフ、CAD、アパレル、写真、ファインアートなど、用途に合わせて幅広いラインアップを展開する大判プリンター

そして、そのベースにあるのがエプソンならではのインクジェット技術である。碓井社長は、「最新のインクジェットは、非常にノズルの密度が高くなってどんどん高速になり、なおかつインクの選択の自由度が高く発色にも優れます。ビジネス用途において、従来のインクジェットとは全く違った使用感を持っていただけるのではないかと思います」と自信をうかがわせる。

ビジネスプリンターの定番をインクジェットへ

PrecisionCoreテクノロジーにより、同一のプリントチップで産業印刷機用からビジネス用まで、多様なプリントヘッドの構成が可能

碓井社長は言う。「エプソンが培ってきたインクジェットにフォーカスし、一番核となる『マイクロピエゾ』技術の研究開発を加速させて生み出したのが最新のプリントチップ『PrecisionCore』(プレシジョンコア)です。これにより、ビジネス領域で展開する高速・高画質のプリントが、レーザープリンターに比べ約2分の1ほどの印刷コストで可能になります」と。

しかも「PrecisionCore」技術は、1秒間に5万発のインクを吐出でき、ラインヘッドとして使えば、1分間に45㍍を超える印刷スピードが実現できるポテンシャルを持っているのだ。

こうした高速・高画質・高耐久性・高信頼性を実現する「PrecisionCore」は、同 一のプリントチップで幅広いプリントヘッドの構成が可能という優れた特徴を持っている。このため、さまざまなビジネスユースに対応できる優位性があり、碓井社長は「BtoBを進める上でも機動的に商品ラインアップを充実させることができます」と話す。

A4プリンターからA3複合機まで、ビジネスのニーズに合わせて最適なサービスが選べる「スマートチャージ」

エプソンでは、導入コスト0(ゼロ)、月々5,000円~(税別)でビジネスインクジェットプリンター、インク、保守サービスが定額課金方式で利用できる新サービス「スマートチャージ」もスタートさせている。「お客様には、安心、便利にインクジェットの高品質を実感いただけるようになってきています」

家庭用プリンターから飛躍的な進化を遂げ、まったく別次元の商品となったエプソンのビジネス向けインクジェットプリンター。まさにそれは、「新たなお客様価値を提供する」という想いの集大成でもある。

顧客ニーズに向き合い感動と価値を創り出す

エプソンブランドは、グローバルタグライン「Exceed Your Vision」を掲げている。碓井社長は、「それは、誰もが常識と思っているものを超えて、感動や価値を創り出すということです」と明快に解説する。そのためには、顧客が望んでいることと真摯に向き合い、常識をはるかに超えた価値を創り出していかなければならないという。

まさに「創造と挑戦」であり、自らターゲットを定めて超えていき、そこで創り上げたものが真の意味での創造物だということだ。エプソンが誇るプリンターの革新的技術「マイクロピエゾ技術」も、「創造と挑戦」から生まれ、この技術なしには実現できない印刷カテゴリーすらあると話す。

技術の粋を「極める」ことで実現した、ビジネスプリンター用ヘッド

碓井社長は、「究めて極める」という言葉をよく使う。その本質を伺うと、「会社が存続し発展するためには、世の中の人に支持され、なくてはならない会社だと認めてもらうことが必要です。そのためには、自らの強みであるエプソンでしかできないものにフォーカスし『究め』なければなりません。それは、省エネルギー、小型化、高精度を実現する『省・小・精』に代表される技術基盤であり、そこに皆の力を結集して徹底的に『極め』、やりきらなければならないのです。『究めて極める』を合わせれば『究極』になりますが、そこまでやりきることで、今までにない期待以上の価値をお客様に提供し、エプソンという会社はなくてはならないと言っていただけるようになるのだと思います」と答えが返ってきた。

長期ビジョンを達成し次のステージを目指す

エプソンは今年、長期ビジョン「SE15」の最終年度を迎えた。碓井社長は、四つの事業領域の推進に向け、さらに「極めていく」ことになると話す。

「特に『プリンティング』領域は、インクジェットの核である、『マイクロピエゾ技術』で、ビジネスや産業のカテゴリーを変えます。原理的にそのポテンシャルがあります。常にお客様に感動を呼び起こせる商品やサービスを継続的に送り出して、新たなイメージにしていきたいと思います」

エプソンブランドは、ウォッチからプリンターという新たな情報関連機器で飛躍を遂げた。そして40周年を機に、事業セグメントの展開を広げながら、新たなカテゴリーでも感動を生む会社へと、もう一段の飛躍を遂げようとしている。