難航する「高齢者の賃貸物件探し」課題解決の糸口 孤立死問題に立ち向かう不動産会社の挑戦とは

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同調査の60歳以上の人へのアンケートでは、一人暮らしをしている人の半数以上が孤立死を身近な問題として感じており、高齢の入居者自身も孤立死に対する不安を持っている人が多いといえます。

60歳以上の人の3割超が孤立死を身近な問題と捉えており、一人暮らしの人に限っては5割を超える(引用元/2022年版(令和4年版)高齢社会白書)

増える孤立死に必要な契約の条件やサービスとは?

このような課題を踏まえ、2021年6月に国土交通省と法務省から「残置物の処理等に関するモデル契約条項」が発表されました。これにより、司法書士などの専門家や不動産会社などの法人が入居者当人と生前に契約を結ぶことで、これまで遺族が行うのが前提となっていた死後事務や整理を第三者が行えるようにしたものです。

アミックスでも日々の見守りシステムに加えて、万が一のときには「賃貸借契約の解除」と「残置物の処理」をスムーズに行えるようにした「見守り事務委任契約」をスタートしました。

ヤモリ社製の『みまもりヤモリ』という人感知センサー機器を使って日ごろの見守りを行います。定期的な巡回や、異変があったときに駆けつけるのはオーナーの賃貸をサブリースしている会社、つまり貸主にあたるアミックスが担当。

そして、万が一、入居者が亡くなったときは死後事務の代行サービスを提供するリーガルスムーズ社が賃貸借契約の解除と残置物所有権放棄の手続きを代行し、家賃保証会社のエルズサポートにて明け渡し完了まで家賃保証されます。入居者の負担は月々3000円程度の利用料のみです。

アミックスの見守り事務委任契約のスキーム。家賃保証、見守りサービスに必要な器具の提供と運用、死後事務委任契約がセットになっていて、入居者もオーナーも安心できる(画像提供/アミックス)

「積極的な高齢者の受け入れは、空室を減らすための一つの有効な方策となるでしょう。同時にオーナーさんが安心して貸すことができるよう、リスクを減らしていく仕組みの構築が不可欠でした。

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