シンギュラリティ到来?AIにできない「あること」 経営者は人間の「集中力」を甘く見てはいけない

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ソフトを選んでいる女性
驚くべき機能を備えたソフトが次々登場している(写真:Graphs/PIXTA)
「シンギュラリティ(技術的特異点)はいつ起こるのか?」ということが話題になって久しい。最近も対話型AIであるChatGPTなどがその精度の高さで話題だ。AI(人工知能)が人間の能力を上回れば、現在ある多くの人間の仕事が取って代わられてしまうのは間違いない。だからと言って、人間の仕事がすべてなくなるわけでもない。
ロングセラーとなっている『リデザイン・ワーク 新しい働き方』の著者リンダ・グラットン氏は、AIにはできないことがこれからの人間の仕事になると指摘している。そのカギは、人間の集中力。集中力を発揮して人間ならではの仕事に取り組むことが、ビジネスパーソンにこれから必要だという。

機械の集中力と人間の集中力は異なる

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現状で、人工知能(AI)と機械学習を用いた認知マシンが得意としているのは、膨大な量のデータをスキャンして分析することだ。この種の機械は、人間の脳とは比較にならないスピードで大量のデータを処理できる。その能力を活用して、途方もない量のデータの相関関係を調べて、関連性を見出す。

機械の役割が大きくなる一方で、人間の集中力の重要性も高まる。この一見すると矛盾した状況を理解するためには、視野を広げて、機械の進歩と自動化の潮流全般に目を向け、今後どのようなことが起きる可能性が高いかを知る必要がある。

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