仏政府が後援「食のランキング」のスゴい仕組み アルゴリズムに基づき1000軒をランキング化

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ラ・リストに選ばれたお店のシェフたち(写真:ラ・リスト提供)

世界中にはさまざまなレストラン評価がある。そのなかで、最も新しいのがフランス発祥のラ・リスト(LA LISTE)だ。

CEOを務めるフィリップ・フォールさんが2015年に個人として始めたもので、フランス政府の後援を得ている。

フランス政府が財政や人材など直接運営に関わっているわけではないが、前駐日フランス大使で現共和国永世大使であり、これまでフランス料理の世界発信に貢献してきたフォールさんの活動を後押しするかのように、外務省迎賓館が発表会の会場となったり、過去にはマクロン大統領が受賞シェフをエリゼ宮(フランス共和国大統領官邸)に招いたりした。ほかのレストランガイドと比べると、独特の存在のようである。

「サイエンスを用いた客観的な評価を」

レストランの従来の評価・ランキングは、ミシュランガイドのように調査員が匿名で調査した後に合議したり、世界のベストレストラン50のように専門家が投票したりして決められてきた。

ラ・リストは公平性、客観性、透明性を重要視し、世界200カ国3000軒のレストランをアルゴリズムにかけ、トップ1000軒をランキングするという、手法をとっている。これまでの世界的なレストランガイドは、調査員や専門家が審査してきただけに新しい試みだ。

同ランキングを始めた経緯に関して、フォールさんは「いろいろなレストランガイドがありますが、審査員の主観で評価されています。主観的な評価ではなく、純粋なサイエンスを用いた客観的で公平な評価をつくりたいと思っていました」と語る。

2022年11月28日には、最新のラ・リストが発表された。上位を紹介しよう。

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