「ゴルフR」最新型に乗ってわかった凄まじい実力 俊敏さと上質な乗り心地を両立するスポーツカー

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フロントは専用バンパーをそなえて、それなりにすごみがある(筆者撮影)
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フォルクスワーゲン・ゴルフシリーズのなかで、最もパワフルなモデル「ゴルフR」の新型が2022年10月、日本法人のフォルクスワーゲン グループ ジャパンから発売された。

いきなり、ベタな表現を許してもらえるなら、すばらしい性能のスポーツハッチバックだ。加速も、操縦性も、そして乗り心地も、全方位的に見事な出来映え。

2022年秋に、ほぼ同じタイミングでピュアEVの「ID.4」を日本に導入したフォルクスワーゲンだけれど、エンジン車を捨てていない。どころか、パワーアップさせている。

「われわれより、ドイツの自動車メーカーはしたたかに、長いスパンでマーケットを見据えてきていることを認めざるをえません」

ゴルフRはエンジン車の可能性をさらに追求

某日本プレミアムブランドの開発エンジニアが、さきごろ、私にそう語ったとおり、いまここにきても、魅力的なエンジンが開発される事実には驚かされる。

2030年までに欧州販売の7割をEVに切り替えると発表しているフォルクスワーゲンなのに、今回のゴルフRではエンジン車の可能性をさらに追求しているではないか。

そういえば、メルセデス・ベンツも、2010年代後半に、従来の12ボルトバッテリーに代わる48ボルトシステムを実用化。そのときは、「そこまでする必要がある?」なんて意見もあった。

ところが、その後、高電圧システムをフル活用して、エンジンアシスト、電子制御サスペンションシステム、さらに、新型SLでは電動ターボチャージャーを実用化させている。

ゴルフRの場合は、48ボルトシステムは使っていないものの、クルマには“ファン”が必要で、そのために何をすればいいかをよく理解している点で、メルセデス・ベンツにも通じるものがあるのではないだろうか。

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