新型レンジローバースポーツ、潔い高級SUVの真髄 削ぎ落とした外観、運転者も満足の高性能を実現

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レンジローバースポーツ
レンジローバーよりさらに装飾的要素を削ぎ落としたイメージのレンジローバースポーツ(写真:ジャガー・ランドローバー・ジャパン)
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レンジローバーのぜいたくさを持ちながら、より運転が楽しめるというふれこみの「レンジローバースポーツ」。2022年5月に日本で受注開始された3代目の実車が、ようやく12月初頭に日本へと入ってきた。

レンジローバースポーツ
今回のお披露目はレストランバーといういっぷう変わった雰囲気だった(でもなんだか合っている気も)(写真:ジャガー・ランドローバー・ジャパン)

全長4.9メートル、全高1.8メートルの堂々としたサイズに、突起物をほとんどもたない印象的なスタイリング。プレミアムサイズのSUVが増えてきたけれど、一目でわかるのはレンジローバー、とメーカー自身が“自慢”するのもわかるような個性がある。

東京でジャーナリスト向けに公開された新型レンジローバースポーツは、「リダクショニズム」というデザインテーマを持つ。日本だと「還元主義」と訳されている。

削ぎ落とすことで際立たせるデザイン

通常、目立たせるには、ベースになるデザインに、さまざまな要素を加えていくものだけれど、いまのレンジローバーはその逆をいく。削ぎ落とすこと(リダクション)でキャラクターを際立たせる。

「しかも、私たちが始めたデザインテーマなので、同じ手法を他のメーカーが採用するとモノマネになってしまいます」

レンジローバースポーツ
ルーフもボディもウィンドウもほぼすべてにわたりフラッシュサーフェス化が徹底されている(写真:ジャガー・ランドローバー・ジャパン)

かつて、現行レンジローバーが発表されたタイミングで、ジャガー・ランドローバーのチーフクリエイティブオフィサーとしてデザインを統括するジェリー・マガーバン氏は、すこし笑いながら、私にそう語ってくれたことがある。

リダクショニズムによるデザインとは、上手なデザイン言語を選択したものだ。新型レンジローバースポーツの実車を前にして、私はあらためて感心してしまった。突起物が少なくて、かたまりから削りだしたようなかたちだ。

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