2023年はいよいよ「日本復活元年」になりそうだ 日経平均株価は「上へ上へ」と行きたがっている

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11月の株式相場は2週間ほど「休養」を取った。日本株上昇の流れは続いている(写真:ブルームバーグ)

かねてからヤマ場とされてきたアメリカ株式市場の「11月上旬の戦い」が終わった。買い勢力が勝るのか、売り勢力が勝るのか。戦いはFOMC(連邦公開市場委員会)、雇用統計、中間選挙、10月CPI(消費者物価指数)と続いたが、勝敗は10日の「逆CPIショック」に伴う「NY(ニューヨーク)ダウ1201ドル高」で一応の決着を見た。

すでに11月10日の株価大幅上昇の重要性は、前回の本欄「『日本株買い』は暗号資産市場が混乱しても不変だ」(14日配信)などでも指摘したとおりだ。

相場は十分な休養をとり、再び上昇態勢へ

10日のNYダウは3万3715.37ドルとなり、9月30日の安値2万8725.51ドルからの上昇率が17%超に達した。それからほぼ2週間、相場は十分な休養を取り、再び上昇態勢に入ったとみる。

というのも、この間、大幅上昇に対する利益確定売りに押されることがなかったからだ。先週末25日のNYダウの終値3万4347.03ドルは、休息期間中にもかかわらず、10日の3万3715.37ドルから約631ドルも高い水準だ。これが基調の変化を感じさせる。

この間の日経平均株価はどうか。NYダウ1201ドル高の翌日11日に817円高の2万8263円57銭となったが、25日は2万8283円03銭。やはり2週間の時間軸を経て、プラスでフィニッシュしている。

2週間の東証プライム市場の出来高は約105億株。売りたい人は売り、ここまで買い逃した人は買えたのではないか。「お待ちしていました。これで心置きなく上がれます」というマーケットの声が聞こえるようだ。

実際、日経平均は11日までの上昇ピッチがかなり早く、すぐにでも2万9000円を抜き、多くの投資家が期待する「日経平均3万円」へと到達する勢いだったからだ。さすがに強気派も十分は買えておらず、マーケットでは「このまま上げては困る」との声が多数だった。

結果、この2週間で、短期から長期までの移動平均線はすべて上を向いた。短期の代表的移動平均である25日移動平均が長期200日移動平均と中期75日移動平均を抜く理想的な上昇の形が整った。「あとは上に行くしかない」と、筆者は感じる。

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