医師が警告「便秘の人」が大腸がんに注意すべき訳 大腸がん予防には腹直筋を鍛えるべき理由

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
拡大
縮小
気がつかないうちに大腸がんリスクを高めているかもしれません(写真:TAKA-HERO/PIXTA)
「筋肉とがんの予防効果には相関関係がある」。そう語るのは、がんの専門医であり、ヘルスコーチでもある石黒成治氏です。
最新刊『筋肉が がんを防ぐ。専門医式 1日2分の「貯筋習慣」』は、医学的な根拠と自らの実践をもとに、「貯筋習慣」の重要性と始め方を伝える書。本書を一部抜粋・再構成してお届けします。

男女ともに増加している大腸がん

日本人の死亡要因の1位はがん。2人に1人ががんになると試算されています(日本がん治療学会ホームページより)。部位別に見ると、増加しているのは男性では前立腺がん、女性では乳がんで、それぞれの罹患数のトップになっています。男女ともに増加しているのは大腸がんです(国立がん研究センター がん情報サービス「がん統計」より)。

大腸がんは、大腸粘膜と、なんらかの発がん物質との接触によって起こります。初期・早期には自覚症状がありません。大腸にポリープができがん化していくものが多いため、検診で便潜血検査(便に混じった血液を見つける)を行い、ポリープからの出血を探します。検査で出血を認められた人は、大腸の内視鏡を行って実際にポリープがないかどうかを調べます。その時に大腸がんが見つかる場合もあります。

日本では内視鏡検査が盛んで技術力も高いため、早期の段階で見つけるがんの割合が多く、大腸がんの多くは良性のポリープからわずかにがん化しただけの早期がんとして発見されます。そのため手術治療ではなく、内視鏡的にポリープを切除する方法で治療が完了します。

次ページ大腸がんは腸の内腔の粘膜から発生する
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT