職場結婚は「今や傍流」1990年代から6割減の背景 ネット婚増でもお膳立てなければ結婚は増えない

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「恋愛結婚」と「ネット婚」は別物なのでしょうか(写真:nonpii/PIXTA)
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「見合い結婚」か、「恋愛結婚」か。

厚生労働省の出生動向基本調査では、この夫婦の結婚形態の推移について継続的に調査しています。とはいえ、「見合いか、恋愛か」というほど両者が拮抗しているわけではなく、1965年あたりに見合い結婚比率が恋愛結婚比率に逆転されて以降、その差は広がり続けています。

ここでいう「見合い」の中には、いわゆる伝統的なお見合いパターンに加えて、結婚相談所による結婚も含みます。恋愛結婚に分類されているものは、夫婦の出会いのきっかけが、学校や職場、バイト先、友人などの紹介や街中でのナンパなどを選んだ対象者を恋愛結婚と分類しています。

要するに、伝統的な見合いと結婚相談所以外は恋愛結婚と振り分けられていると考えていいでしょう。

「恋愛結婚比率が下がっている」は本当か?

2021年の同調査では、この結果を出すための質問に、はじめて「ネットで」という選択肢が新たに加えられました。このネットというのは、SNSやマッチングアプリなど個人間の交流の場をオンラインで提供するサービスを用いて知り合ったケースと定義されています。

その結果、調査の報告書には『最新の2019~2021年間では、ネット婚が15.2%と見合い結婚の 9.9%を上回り、その分、従来の恋愛結婚比率が下がっている』と書かれているのですが、そこに違和感を覚えます。

グラフにすると、恋愛結婚が急に減って、その分「ネット婚」が増えたかのような印象を受けますが、果たしてネット婚と恋愛結婚とは別物なのでしょうか。

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