運動で「健康になる人・ならない人」の徹底的違い 有酸素運動、筋トレ、ストレッチの効果を解説

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とはいえ、ストレッチや筋トレもそれぞれ健康や美容に良い効果をもたらしてくれます。どれか1つをやればいいのではなく、すべてをバランスよく行うことが肝心です。

残念なことに、どこのジムでも、筋トレはがんばるけれどストレッチをしない、有酸素運動ばかりやって筋トレは避けている、ストレッチに30分かけて有酸素運動は5分だけ……というように、偏った運動をしている方が大半です。こうした方々に共通するのは、ジムに通ってがんばっているにもかかわらず、あまり効果が得られないという点。それどころか、あちこちケガをしたり、体調を崩したり、健康診断の結果がふるわなかったりと、かえって不健康になっている人もいます。

そこで今回から2回にわたって、健康によいバランスのとれた運動の選択法についてお伝えします。

有酸素運動の3つの効果

全身を長時間にわたって動かし続けるのが有酸素運動です。歩行や急歩、ランニング、自転車、水泳、ジムの有酸素運動マシン(ステップマシン、エリプティカルトレーナーなど)のリズミカルな運動を、苦しいと感じない強度で、少なくとも5分以上行います。

まずは、この有酸素運動の効果を「体力面、健康面、美容面」からお伝えします。

有酸素運動の体力面に及ぼす効果は、全身持久力(心肺持久力)の向上です。加齢とともに小走りをしたり階段を駆け上がったりすると、心臓がバクバクしてしばらく呼吸が整わなくなってきます。これは、全身持久力が衰えている証拠です。全身持久力が高まれば、歩行や家事など、同じ動きをしていても余力(予備力)があるので、息が上がらず、疲れにくくなります。

健康面の効果で最も大きいのは、運動中の血流量が増えることで血管の弾力性が高くなるということ。その結果、心筋梗塞や脳卒中など、恐ろしい疾患のリスクを下げられます。

また、ランニングでは着地時に足裏が受ける刺激によって、骨をつくる骨芽細胞の働きが高まるので、骨粗鬆症を予防しますし、体が上下に動くために大腸が刺激され、便通も良くなります。毛細血管が増えて血行が良くなるので、冷え予防にもなります。

美容面での最大の効果は、減脂肪効果です。

有酸素運動は単位時間あたりの消費エネルギー量が大きく、貯蔵エネルギーである体脂肪を燃焼させて減らす効果が高いのです。末梢の血行も良くなり、皮膚の隅々まで酸素と栄養が届くので、美肌効果も期待できます。腸内環境が整えば肌あれや吹き出物を防ぐことができるので、こちらも美肌につながります。

次ページ続いてストレッチの効果3つ
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