「女と男」市川義一が40超の資格に頼らず生きる道 何とか仕事に結びつけてきたが壁にぶつかる

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「40歳を過ぎるとなんとなく入ってくる仕事はなくなってきた」と吐露する市川義一さん(筆者撮影)
甲高い声に独特のイントネーションで「あのですねぇ!」とウラネタを披露する井上小公造キャラでお馴染みの「女と男」の市川義一さん(42)。11月19日には兵庫県神崎郡市川町に購入した空き家“市川ハウス”を拠点にしたイベント「市川ハウスまつり」も開催します。男女コンビ、ニッチなモノマネ、そしてファイナンシャルプランナーなど40以上の資格。求められる自分を目指し「すき間産業的なやり方」で20年活動してきましたが、40歳を超えた頃から出てきた新たな思いとは。

5年前、兵庫県神崎郡市川町でのステージにコンビで行ったことをきっかけに、役場の担当者さんから「同じ市川ということでPR大使を」とお話をいただいたんです。

初めての大使ということで僕もうれしくなってテレビなどでも話していたら、市川町でのロケも入るようにもなりまして。そんな感じで市川町の皆さんと良い関係ができていき、2021年に市川町に空き家を購入したんです。

それをきっかけにさらに皆さんとの交流も増えたんですけど、皆さん本当に良くしてくださるんです。月並みですけど、人が温かいというか。

ただ、市川町も過疎化が進んでいて、たくさんの人に来てもらいたいけど難しい。そんな状況も踏まえ、おこがましい話なんですけど恩返しができないかと思い、今回「市川ハウスまつり」をやることに決めたんです。

全てが手探りですし、うまくいくかどうかは分からないけどやってみよう。そんな思いからのイベントなんですけど、20代、30代の自分なら同じようなチャンスがあってもやってなかったかもしれません。40歳になったあたりから少しずつ考え方が変わってきたんです。

生き残るために見つけた”すき間”

そもそもこの世界に入ってきた時は、こんな僕でもね(笑)、ドーンと売れて全国ネットのゴールデンタイムの番組に出て……みたいなことを夢見てました。

ただ「笑い飯」さんや「千鳥」さん、「かまいたち」さんらを間近で見ていると「こんなに面白すぎる人がいるんや。無理や……」と思ったんです。

そんな人らの中で、いかにこの世界に残るか。そこで考えたのが“すき間産業”的な道だったんです。最初は男同士でコンビを組んでたんですけど、解散を機にワダちゃんと男女コンビを組みました。さらに、ファイナンシャルプランナーなど資格をたくさん取って、何とか仕事に結びつけてもきました。さらに、さらに、井上公造さんのモノマネという誰もやっていなかったところにも一歩を踏み出しました。

その結果、賞レースで結果を残したわけでもないのに、何とかここまで奥さんと子どもたちにご飯を食べさせてこられました。

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