日本で「15億着の衣服」が捨てられている事実 SDGsの取り組みはどれくらい進展しているのか

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日本のSDGsの取り組みは、どの程度進展しているのでしょうか(写真:AnnaStills/PIXTA)
ここ数年、「SDGs」という言葉を耳にする機会が徐々に増えてきました。世界の水準と比較して、日本でSDGsの取り組みはどの程度、進展しているのでしょうか。2020年以降、文部科学省が新学習指導要領のなかに「持続可能な社会の創り手の育成」を盛り込んだことで、中学入試に頻出するなど「SDGs」に話題が集中しています。
SDGsに関するコンサルタントとして活躍する笹谷秀光氏・監修の書籍『大人が本当に答えられない⁉ ニッポンのSDGsなぜなにクイズ図鑑』から一部引用・再編集してお届けします。

1年間で約79万トンの衣服が処分されている

【Q1】日本で1年間に捨てられる洋服は4tトラック何台分?

①2万台分 ②10万台分 ③12万台分

日本では、1年間で約79万トンの衣服が処分されています。そのうち、リサイクルや再利用に回されず、ごみとして焼却処分されてしまう衣服は約63%にのぼります。数でいうと、29億着が作られ、そのうち15億着が捨てられているのです。これは、4tトラック12万台分にのぼります。衣服を作るだけでも多くの二酸化炭素が排出されるため、環境にも大きな影響をおよぼします。

こうした問題の原因は、アパレル業界でこれまで行われてきた大量生産・大量消費だけではありません。買う人の「服は使い捨て」という考え方も、ごみを増やす原因になっているのです。

ごみを減らすには、日ごろから長く着られる服を買ったり、服を捨てたあとの影響を考えたりすることが大切です。また、リサイクルや寄付の活用もSDGsへの貢献につながります。

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