焼肉ライク、快進撃も通って感じた「一抹の不安」 「いきなりステーキの二の舞い」がちらつく要因

拡大
縮小
焼肉ライク
おひとりさま需要を開拓し急成長を続ける焼肉ライク。しかし、筆者は「コンセプトが揺らぎ始めていないか?」と不安視します(写真:編集部)

「焼肉ライク」が好調である。2018年に1号店を出店して以来、2022年10月現在では全国で91店舗を展開するまでになっている。

特に、開業当初から打ち出していた「ひとり焼肉」というコンセプトは、期せずして訪れたコロナ禍における「個食」の流れとも共鳴して、その業績によい影響を与えている。

また、矢継ぎ早に発表されるユニークな取り組みも話題である。最近でも、群馬県限定で行われた「こども食堂」の取り組みや、トレーニー向けの「焼肉のサブスク」、時間無制限の食べ放題サービス「メガホセット」など、それまでの焼肉業界に捉われない斬新で意欲的な発想のキャンペーンが大きな反響を呼んでいる。

このように順調な経営を続けている「焼肉ライク」であるが、筆者は同チェーンに通う中で、あることが気になった。それは、

ーー焼肉ライクのコンセプトが、最近だんだんと揺らいできてはいないか?ーー

ということである。

チェーンストアにおいて「コンセプト」は何よりも重要

全国に同じ店舗を広げていくチェーンストアにとって、そのチェーンストアが持つ「コンセプト」は非常に重要な役割を果たしている。

「コンセプト」とは、いいかえればそのチェーンストアが持つ「その店らしさ」ということである。

より経営的な視点で言えば、「経営理念」ともいえるかもしれないが、この「コンセプト」が崩れてしまったとき、そのチェーンストアに魅力がなくなってしまう、というのが筆者の持論である。

次ページ今や「おひとりさま向け」だけではない焼肉ライク
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT