スマホに没入するわが子を引き戻す合理的な方法 理性に頼らず、「仕組み」と「気づき」で対応する

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子どもがスマホと適切に付き合うには、親の細心の注意と工夫が必要(写真:ヤシの木/PIXTA)
スマホを見ながらダラダラしている子どもを見ると、つい「勉強しなさい!」と言いたくなります。ですが、いくら注意しても、宿題や翌日の準備などを後回しにしてスマホに夢中。どうにかスマホから離れて勉強させる方法はないか――。そんな悩みを抱える保護者のために、『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』著者の大平信孝氏が、スマホと上手に距離を取り、やるべきことをきちんとやるようになるためのコツを紹介します。

理性でやめるのは難しい

スマホというツールは便利な反面、付き合い方がとても難しいものです。
LINEは気になるし、TikTokやYouTubeは楽しくて一度見はじめたらやめられない。大人でもスマホを手放せない人もいるほどですから、理性が発達途上の子どもならなおさらです。親子できちんと話し合って、各家庭に合ったルールを作っていく必要があります。

まずは、「この時間はスマホを見ない」という時間帯(ブロックタイム)を決めると良いでしょう。特に、朝一はスマホに触らないことが大事。朝起きてすぐにスマホを見てしまうと、そこから意識が一日中スマホに支配されてしまって、朝ごはんも、出かける支度も、学校の時間もそわそわしてしまい、集中力を欠いてしまうことも。

このほか、夕食時にはスマホを触らない、夜9時以降はスマホの電源を消すなど、「見ていい時間」と「見てはいけない時間」をはっきりと分けましょう

小学生や中学1・2年生くらいまでは、基本的には大人が管理してあげて、見てもいい時間に手渡すというスタンスが良いと思います。

子どもを信用して、子ども自身に管理を任せてもいいのでは?という声もあるかもしれませんが、やはりスマホが近くにあれば「見ないように」と言っても意識がそちらにいってしまいますし、通知音や振動が集中を妨げます。自制するのはかなり難しいと思いますので、使ってはいけない時間にはそもそも視界に入らないようにしてあげることが大切です。

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