「円安だから投資を始めない人」が超残念な理由 円安・株価下落の局面こそ「積立継続」が大切だ

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まだ投資を始めてない方や、初心者の方におすすめの投資法をご紹介します(写真:beauty-box/PIXTA)
経済的自立を成し遂げ、早期リタイアする行為を指す「FIRE」という言葉。アメリカを中心にムーブメントが広まり、2020年から2021年にかけて大きな盛り上がりを見せましたが、景気後退が後退した2022年はやや下火に。加えて、昨今は株安や円安も影響を与えています。
しかし、そんな中でも工夫次第でFIREは可能になるようです。「ライオン兄さん」としてSNSで人気を集める山口貴大さんの書籍『年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」 』から一部抜粋・再構成し、書き下ろしを加えてお送りします。

資産づくりは米国株インデックス投資が最適

私がFIRE達成のために投資対象として推薦しているのはS&P500に連動する投資信託か、ETFです。

最近の米国市場は利上げの影響を受け、ダウ平均株価も、S&P500も下落基調にあります。「今、投資するのは損失を抱えることになるのでは」という声が上がるかと思います。

確かに2022年8月26日、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が金融引き締めを「やり遂げるまで、やり続けなければならない」と発言、大幅利上げを続ける意向を示唆したことを受け、株価は急落しました。ダウ平均は1008.38ドル安の32,283.40ドル、ナスダックは497.55ポイント安の12,141.71、S&P500種指数は前週比4%安まで急落したのです。

加えて、為替介入を挟みながら、現在は1ドルが150円前後を行き来する円安状況(2022年10月27日現在) 。円が弱くなると相対的に米国株も割高になっていきます。「株価下落&円安」、このような市場環境下で米国株を購入するのはハイリスクではないかと危惧する気持ちはわかります。

でも本記事では、初心者の方を想定して、「それでも米国株投資を始めるのに、今がよい」ということをお伝えできたらと思います。

株価下落時は積立て投資スタートのチャンスととらえる

このような株価下落時には、下落を逆手にとった運用を行えばいいのです。

その手法とは積立投資です。

価格が上下動している金融商品に毎月、定額投資をしていると、価格が高いときは少ししか買えないものの、安くなったときには大量に買えます。その結果、一度に全額を投資するよりも、価格変動リスクを抑えた投資ができます。

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