脇毛も歌にする「万葉集」学校で教えぬ狂気的魅力 「令和」の出典元となった歌集の中身が面白すぎる

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万葉集
現代人に知ってほしい万葉集の魅力に迫ります(写真:共同通信)
日本の古典文学というと小難しく感じる人も多いかもしれませんが、その中身は非常に面白いエンターテインメントです。
ビジネスパーソンの教養として、ぜひ知ってほしい名著の魅力を紹介する、文筆家・三宅香帆さんの新連載『明日の仕事に役立つ 教養としての「名著」』。その第1回は現存する日本最古の歌集『万葉集』に迫ります。

古典はメジャーなエンターテインメント

古典文学。その言葉を聞いて、顔をしかめる人も少なくないのではないか。学校の授業で習う、苦痛な古典文法。謎の助動詞活用。よくわからない、風流な和歌……? 日本の古典文学に対して、ポジティブなイメージを持っている人は少ないかもしれない。しかし実のところ、古典文学を知っておくと、ビジネスパーソンとして得することは多々ある。

日本の古典は、誰もがそのタイトルを知っている、メジャーなエンターテインメントだ。しかし実際に読んだことのある人は少ない。だからこそ、古典文学についてよく知っている人がいると、国内外問わずアイスブレイクとして話を聞いてくれる人は多い。

さらに古典を読むには、さまざまな歴史の教養を知っている必要がある。日本史のヨコの関係に目を向けることで、より文学を楽しむことができるからだ。解釈する力や言語化する力が、古典文学の知識を身につけることを通して養われることはいうまでもない。

なにより古典は、とても面白い。入り口は「教養のために学ぶ」でも全然いいのだ。しかしせっかく大人になったのだから、学校の授業では教えてもらえない、古典文学のいちばん面白いところを味わってほしい。

和歌も、随筆も、物語も。大人の教養として、古典文学は絶対に役に立つ。あなたの古典の学びなおしに、本連載が役に立てられたら、これ以上嬉しいことはない。 

初回では、明日、会議のアイスブレイクで使えそうな古典文学のネタをご紹介しよう。

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