日経平均株価は再び3万円を突破すると読む理由 「空売り勢力」はこの局面をどう見ているのか

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まるで絵画のような避暑地、アメリカのワイオミング州ジャクソンホール。恒例のシンポジウムは25~27日。終了すれば秋相場へ(2019年の「リアル会合」時、写真:ブルームバーグ)

ついに日経平均株価が一時2万9000円を突破した。今後はどうなるのか。まずは直近の値動きを振り返って見よう(価格は引け値ベース)。

日経平均は3月9日の2万4717円で底を打った直後、3月29日の2万8252円をピークとする「5日間に及ぶ2万8000円台の戦い」に敗れた。

その後、5月に2万5000円台まで売られたあと、再び「6月の2万8000円台の戦い」に臨むことになる。だが、6月9日の2万8246円をピークとする戦いはわずか2日で終わり、結局5月とのダブルボトムとなる2万5000円台へ下落していった。この段階では、年初に相場関係者のコンセンサスだった「年末3万~3万2000円」は跡形もなく消え、「2万8200円台の絶望的な天井観」だけが残った。

節目を超えても盛り上がらない日経平均

しかし、その後は「アメリカ株高の援護」もあり、6月23~28日の4連騰で2万7000円台を回復。8月3~8日の同じく4連騰で2万8000円台へと「3度目の回復」となった。ここで投資家はチャートを見て、「トリプルトップの天井か、ダブルボトムの上昇波動形成か」を迷うことになる。

結果はどうだったか。「今後の日経平均は『大相場』『下落』のどっちだ」(8月8日配信)で予想したとおり、今回の日経平均は8月12日のオプションSQ(特別精算指数)算出日当日の727円高によって、あっけなく2万8200円台の節目を上抜けた。

多くの思いが込められた2万8200円台を抜けたこともあり、日経平均はそのまま一気に一時2万9000円台にも乗せた。だが、その後は意外に盛り上がっていない。

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