北海道「月寒あんぱん」人気アニメ商品で得た成果 明治39年に札幌で創業した老舗和菓子屋の挑戦

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根強いファンを持つ北海道銘菓「月寒あんぱん」はどのように生まれたのだろうか(写真:ほんま)
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北海道札幌市で明治時代から続く、創業116年の老舗和菓子屋ほんま。看板商品の「月寒あんぱん」は、昔から変わらない味に根強いファンも多い北海道名菓だ。

薄皮の生地に、甘いこしあんがたっぷり詰まった、月寒あんぱん。見た目も味も、パンというより、まんじゅうや月餅に近い。札幌で育った筆者にとっては小さなころから馴染みのあるお菓子だが、道外の知人からは「これがあんぱん?」と驚かれることも多い。

そんな月寒あんぱんを、100年以上にわたり作り続けてきたほんまが、ここ数年、人気漫画や企業とのコラボレーションを行っている。老舗和菓子屋が新たな取り組みへ積極的に挑戦する理由を2006年から社長を務める5代目の本間幹英さんに伺った。

明治時代、歩兵隊の菓子職人が開発した

ほんまは、明治39年(1906年)に札幌で創業した和菓子屋である。現在は、北海道中部にある恵庭市に本社と工場を置き、札幌市豊平区に直営店「月寒総本店」を構える。

看板商品の月寒あんぱんを始め、月寒ドーナツ、玉ドーナツといったロングセラー商品や、大福、どら焼きなどのあんこ菓子を中心に製造・販売する。直営店およびオンラインショップで全国に商品を販売するほか、道内の百貨店やスーパーマーケット、新千歳空港内の土産店でも商品の取り扱いがある。幅広く展開しており、年商はおよそ4億円にもおよび、その売り上げの9割を月寒あんぱんシリーズとあんドーナツが占めているという。

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