よくある「5つの悪風習」が、組織全体を劣化させる 「上司が威圧的…」あなたの会社は大丈夫?

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日本の組織に残りがちな悪風習5つをご紹介します(写真:kouta/PIXTA)
目には見えない「カルチャー」という資産をいかに豊かで魅力的なものにできるかが、日本企業の未来を決めると言っても過言ではない。そのためには、カルチャーを経営のど真ん中に据えなければならない――。
『現場力を鍛える』『見える化』など数多くの著作があり、経営コンサルタントとして100社を超える経営に関与してきた遠藤功氏は、「私たちがいまコントロールできることは、経営者と社員が一丸となり、健全で良質なカルチャーを手に入れることである」という。
このたび、組織の「土壌」である「カルチャー」を真正面から解説し、「組織を変える」「組織を劇的に強くする」方法を1冊にまとめた『「カルチャー」を経営のど真ん中に据える 「現場からの風土改革」で組織を再生させる処方箋』が発売され、発売後たちまち大増刷するなど、話題を呼んでいる。その遠藤氏が「令和の職場でも残っている5つの『残念な社内風習』」について解説する。

「昭和の風習」がいまだに残っている会社が多い

私は30年以上にわたる経営コンサルタントのキャリアの中で、4社の外資系ファームで仕事をし、そのうち3社ではパートナー(共同経営者)としてその役割を担ってきた。100社以上の会社と濃密なお付き合いをし、ここ10年近くは複数の会社の社外取締役、社外顧問としても経営に関与している。

『「カルチャー」を経営のど真ん中に据える 「現場からの風土改革」で組織を再生させる処方箋』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

日本における伝統的大企業の多くは、「年功序列」「終身雇用」「企業別組合」といういわゆる「三種の神器」をベースにしたいわゆる日本的経営によって高度成長期に発展し、企業としての基盤を固めた。

しかし、時代が変わり、組織マネジメントの考え方や方法論は大きく変わっている。会社が成長していくには、健全で良質な「土壌(カルチャー)」が不可欠だ。そのためには、悪平等を排して「多様性」を尊び、「透明性の高い組織マネジメント」を志向して「組織風土」をよくしていかなければならない

にもかかわらず、組織マネジメントの「素人」が社長や幹部に就き、昔からの「残念な悪風習」が残ることで、組織が弱くなっている会社がじつに多い。数多くの「日本の組織に残りがちな悪風習」があるが、そのなかから5つを紹介しよう。

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