中高年社員の部署異動・転職「あり・なし」の分岐点 「今いる部署がツライ…」に人事の専門家は?

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今の部署がつらい……。中高年社員でも部署異動を望むのは現実的にありか。その相談に西尾氏が答えます(写真:Fast&Slow/PIXTA)
人事コンサルタントとして、1万人以上のビジネスパーソンの昇格面接や管理職研修を行い、300社以上の企業の評価・給与・育成などの人事全般に携わってきた西尾太氏による連載。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

「今の部署がつらい……。中高年社員でも部署異動を望むのは現実的にありなのでしょうか?」

このようなご相談をいただきました。今回はこの質問にお答えしたいと思います。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

まずは、何がつらいのでしょうか? 人間関係か、仕事への適性がないと思っているのか、仕事が面白くないのか、仕事がキツいのか、逆にラクチンすぎるのか。考えられる理由は、ほぼそんな感じでしょうか。

つらいのであれば異動を望めばいい

いずれにしても、「あり」か「なし」かでいえば、「あり」です。中高年社員であっても、本当につらいんだったら、異動を望んだらいいのではないでしょうか。

会社だって「つらい」「つらい」と思って働いてもらうよりは、機嫌よく働いてもらったほうがいいので、それは正直に伝えていいと思います。

上司との折り合いが悪い場合もあるので、折り合いの悪い上司に「このままここにいたくないです」と言うのは厳しいかもしれませんが、本当につらいのなら、部署異動を望むべきです。その希望が叶うか、叶わないかは別として。

ただ、中高年といえば、もういい大人です。「つらいのでラクなところに行かせてください」だったら、覚悟したほうがいいでしょう。給料が下がるかもしれませんし、もっとしんどい部署に行かされるかもしれません。

そこは状況をよく見て、「異動したら本当に活躍できるんだっけ?」ということを、よく考えてみてください。異動先でも同じことが起きると、もう次はなくなるかもしれません。「今がつらい」だけじゃなく、「何をしたいのか」「何で組織に貢献できるのか」ということをしっかりと考えて、部署異動を申し出てみてください。

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