年収600万超の転職狙う人が意外と知らない真実 もしかすると、あなたも「ハイキャリア人材」かも

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自社の給料テーブルの外を見ないと大きな損をする、かもしれない(写真:kapinon/PIXTA)

テレビやWEBで頻繁に流れる求人サービス会社のCM。とりわけ「ハイキャリア人材転職」「即戦力採用」は凄まじいヘビーローテだ。職種を問わず、経験豊富で力量のある人材へのニーズが高い、ということなのだろうが、ちょっと待ってほしい。

「ハイキャリア人材」とは一体、誰のことを指しているのか。誰もが欲しがるスキルフルな人材が、そんなにたくさんいるものなのか。サービス事業者に話を聞いていくと、だんだんわかってきた。「ハイキャリア人材」とは、その語感からイメージするような「極めつけのスキル」を持つ人材では、決してないようなのである。

ハイキャリア人材とはどんな人?

昨今、巷でよく耳にする「ハイキャリア人材」。これは、どんな人のことを指すのだろうか。

「弊社では、年収600万円以上をハイクラスと定義しています」

こう説明するのはパーソルキャリアのエグゼクティブ&ハイキャリア事業部部長を務める勝又彰さんだ。

コロナ禍における転職のリアルを追っていきます。画像をクリックすると連載一覧ページにジャンプします

「弊社の転職サービスにハイクラスという切り口を設けたのは2013年からです。定性的には、〝明確にこう〟という基準があるわけではありませんが、イメージとしては、業務上リーダーシップを発揮することを意識してやっている方々、と考えています。登録者の年齢でいうと、いちばん若い人では20代半ば。上の年代では60歳という幅感があります」

なるほど、年齢や年収もさることながら、リーダーシップがキーワードなのか。

「ハイキャリア層と、われわれが呼んでいるのは、年収750万円以上とか、そういった30代前半、後半の方です」

これは、リクルートで「ダイレクトスカウト」を展開するプロダクト統括本部のプロデューサー、藤原暢夫さんの弁。

「とはいえ、〝年収で750万円以上の人のサービス〟とは弊社はうたっていません。ニュアンスとしては自分のキャリアアップや自分の成長、パフォーマンスみたいなことに能動的に向き合っていくような、〝もっといい働き方をしたい〟という人に振り向いてほしい、と考えています」

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